第八十夜 ページ31
センラ「ただいま〜、主のご帰還やで〜」
A「お、お邪魔します」
志麻「おっ、Aちゃん来てくれたんや」
A「はい。夜分遅くにすみません」
志麻「全然大丈夫やで。俺ら昼夜逆転しとるから」
まふまふ「聞いたよ、契約儀式してるんだよね」
そらる「え、あの儀式やってんの？」
玄関先で皆さんが集まってくれた。
久しぶりに来たけど、何も変わってない。
A「そうなんです。二つ目までクリアしました」
まふまふ「すごいね！特に二つ目は難しいのに」
そらる「だな。大体は聖水にやられてリタイアする」
志麻「うわっ、そんなんあるん！？」
センラ「うらたんもAちゃんも頑張っとったよ」
私はともかく、魔族であるうらたさんは特に心身共にダメージが大きいはず。
禁断症状が出るのも無理もない。
センラ「あ、そうそう。Aちゃんに」
センラ「話があるんやけど、まーしぃ大丈夫？」
志麻「それはええけど、ここで話してええの？」
センラ「うん。とりあえず移動しよか」
A「あ、あのお菓子持って来ました」
まふまふ「こんなにたくさん！？手作り！？」
A「うん。お口に合うといいんだけど」
そらる「さすが聖女様。クオリティ高い」
センラ「よし、お茶の用意しよか〜」
私が持って来たお菓子は信者さんから頂いたカボチャを使用したクッキーにスコーンとカップケーキとパイとマカロン。
当然うらたさん達の分は置いてある。
作るのに夢中になってたくさん出来ていて驚いた←
A「お話とは何でしょうか？」
センラ「うらたんとのこれからの話やで」
A「これから、ですか？」
センラ「そう。次の儀式が始まる前に話さないと」
センラ「いけないと思ってな」
真剣な顔で話すセンラ様を見て重要な話をされるのが分かった。
センラ「俺ら魔族は聖水に弱い分、ほんの少しでも」
センラ「浴びてしまうと即死する場合がある」
センラ「今回の儀式でうらたんは3時間浸かった」
センラ「本来なら危険行為やけど、あれだけ」
センラ「聖水に触れたから禁断症状のレベルが」
センラ「前よりだいぶ上がっとるんよ」
センラ「しばらくは吸血する頻度が多いかもやけど」
センラ「三つ目の儀式をすれば落ち着いて治まる」
センラ「それをAちゃんに伝えたかったんよ」
わざわざ調べてくれて、それを伝えてくれたんだ。
前にはなかった書物の山が語ってる気がした。
A「ありがとうございます…！」
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作者名：やすちん | 作成日時：2020年5月28日 10時
