第七十夜 ページ21
翌朝いつも通りに礼拝を済ませた後、坂田様に一つ目の儀式の説明を受ける事になった。
センラ様やまふくんたちは夜明け前に帰ったらしい。
坂田「魔族掃討は力を合わせて魔族を倒す儀式やで」
坂田「これはうらさんが得意分野やろ？」
うらた「まぁな。百体くらい余裕だな」
坂田「今回はAも戦わないと意味がないから」
坂田「甘やかしたらアカンで？」
うらた「…分かった」
この半年間は退魔の力を駆使して、たくさんの魔族を倒してきた。
体力作りも頑張ってきたし、うらたさんの足を引っ張るような事にはならないはず。
歴代の聖女たちが扱ってきた十字架のおかげでコントロール出来ているわけだし。
A「大丈夫ですよ。前よりも強くなりました」
A「今日はよろしくお願いします！」
うらた「そりゃ楽しみだな。一緒に頑張ろうぜ」
坂田「次は悪さをしとる魔族の場所を教えるで」
坂田「この町を出て近くの森に密集しとんねん」
坂田「被害もたくさん出てるから頼んだで」
A「分かりました！」
うらた「任せとけ」
さっそく準備をして町を出た。
昼間なのに森の中は暗く、どこからか視線のようなものを感じる。
A「うらたさん」
うらた「ん？」
A「おそらく魔族の密集してる場所です」
うらた「やっぱりそうか。手短に済ますぞ」
A「はい！」
魔族A「獲物が来たぞお前らァァァ！！」
私の返事が合図になったのか、木々の間から魔族がたくさん現れた。
この魔族、最近よく見かけると思ったらここに住んでたんだ。それなら納得する。
うらた「俺の心配はいいから自分を守る事に」
うらた「集中しとけ。いいな？」
A「そのセリフそのままお返しします」
A「私はもう守られるだけじゃないんですよ？」
私は十字架に退魔の力を込めて三体を一気に倒した。
まぁ、これを教えてくれたのは坂田様だけど←
うらた「おお〜！すごいな、やるじゃん」
A「えへへ。あ、うらたさん！後ろ…！」
うらた「はっわざわざ俺に近づくなんて」
うらた「命知らずだな、雑魚ども」
振り返ることなく、一撃で五体以上倒すうらたさんはその辺の魔族よりも強い事を認識した。
お互い順調に魔族と倒していくと突然子供が茂みから出てきた。
それに気づいた魔族がその子供に向かって走り出す。
A「その子から離れなさい！」
魔族B「このガキを助けたかったら見逃せ」
A「何を言って…！？」
どうしよう。
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作者名：やすちん | 作成日時：2020年5月28日 10時
