大空は色に染められていく

第1話 傷ついた大空は6つの色に拾われる ページ1

side綱吉

どうして、いつから、俺達の絆はそんなにも脆くなっていったの……？

『はじめまして、一ノ瀬カレンです』

あぁ、そうだ……あの子が来てからみんな変わってっちゃったんだ

『果てろ！！』

ねぇ獄寺くん、キミは俺に向かってそんなふうにいう人だったっけ？

『ツナ、一緒に謝ろうぜ？カレンに』

ねぇ山本、キミは俺にそんな憎しみを込めた瞳で笑う人だったっけ？

『沢田ァ！俺はお前を許さんぞ！』

ねぇお兄さん、貴方は俺をそんなふうに殴る人でしたっけ？

『ランボさんツナのこと許さないもんね！！』

ねぇランボ、お前は手榴弾をそんなふうに俺に投げてきたことってあったっけ？

『ダメツナが！調子○○んなよ！』

ねぇみんな、みんなは俺に暴力を奮ったことってあったっけ？

『ツナくん(ツナさん)最低』

ねぇ京子ちゃんにハル、2人は見たこともない人を信じる人だっけ？

『カレンちゃんに謝るまで、お家には入れません！』

ねぇ母さん、母さんは息子よりもあの子を信じるの？

この絆は永遠だってそう信じてたのに、そう信じてたのは俺だけだった…？

だったらあんなに命を懸けてみんなで戦ってきたのはなんだったのかな…ちゃんと意味があった…？

｢大丈夫ですか！？｣

体にそっと手が置かれる感覚がする

もう目を開けることも億劫で動くこともしたくない

誰かが何かを喋っているけどなにか喋ったら殴られたらどうする？また見知った人が目の前にいたらどうすればいい？

｢赤○くん病院に運んだ方が良くないですか？｣

｢そうだね…ここから近いところは…｣

｢俺の家に運ぶのだよ｣

｢緑間っちの家は病院っすもんね！｣

｢そうだね〜青ちんが運んであげれば〜？｣

｢おう！おら黄○どけ｣

ふわりと体が浮く感覚と同時にどこか彼らに似た安心感があった

恐る恐る目を開くとぼんやりと6つの色が見えた……気がした

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