悪魔と私の恋愛論 (JIMIN) (ページ15)

今日:3 hit、昨日:6 hit、合計:286,460 hit

15 ページ15

_

「先輩どこ行くつもりですか」

JM「ジミン」

「･･････ジミン先輩、どこ行くつもりですか？！」

JM「先輩要らない。
ジミンって呼んでって言ってるじゃん」

私の手を引っ張りながらプクーっと頬を膨らませるこの男はホントに私より歳上なのかな？って思わせるくらい可愛い顔をしてくる。

先輩の事で悩んで悩んで、でも仕事は終わらなくて･･･
って毎日を繰り返して気づけばもう華の金曜日。

帰って大好きなアイドルにでも癒されようかと思ってたら会社の出口で拉致された私。

「･･･早く帰りたいんですけど」

JM「だーめ。
やっとゆっくり出来るのになんで一緒に居ようとか考えないわけ？」

繋がれた手の甲を先輩の長い指がさすってくる。

え、なに。

この人こんなに甘かったでしたっけ？

JM「大体、同じ職場で同じ部署なのに毎日話せないとか意味わかんないし

ご飯だって別
お互い仕事山積みだから一緒に帰ることもできないし･･･」

ブツブツ言ってる先輩が向かった先は･･･

「映画館？」

JM「そう。観たいなーって思って」

「今からですか？！」

時計を見れば短い針が１１のとこを過ぎた所。

「･･･お1人でどうぞ～」

JM「いや、いまさら何言ってんの
はい行くよー」

再び繋がれた･･･というか捕まった手。

そのまま先輩に付き合うしか方法は許されないみたい。

♪～･････････ｷﾞｬｰｰｰｰ!!!

促されるままに座って始まったのは、まさかのホラー映画。

「･･････!!!!」

ちょっと待って！

先輩何を観たかったの？！

あまりの怖さに横の先輩に助けを求めようとしたけど･･･

コテンと私の肩にかかる重み。

まさか･･･

JM「･･･zzZ」

気持ちよさそうな顔で寝てる先輩。

「はぁぁ～･･････」

人の倍は働いてる先輩。

疲れてるもんなぁ。

私は先輩を起こさないようにただただホラー映画に耐えながら、左肩で規則よい呼吸と温もりを感じていた。

_