検索窓
今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:2,291 hit

第1章 ページ1

「つ〜づるっ!」

綴「うわっ!…ちょっと、心臓出るかと思ったわ」

今日はクリスマスって事で、綴にもちょっとだけ時間を作ってもらい、駅前のイルミネーションを見に行くことにした。この季節、駅前はカップルで溢れかえるし、お互い人混みは苦手だが、今年はスケールが大きくて見に行った人が口々にイルミネーションの凄さを語っていた。綴の劇団でも駅前のイルミネーションの話が出ていたそうだ。それは気になるので、ちょっとだけ時間をもらい綴と見に行くことにした。

それにしても12月はやっぱり寒い。ここは雪国じゃないけど、ほんとに雪国に行ったら凍え死ぬんじゃないかぐらいに私は寒がり。マフラーも顔半分が隠れ、コートも厚着しすぎてちょっと体がでかく見えてしまう。


失敗したなぁ…


「そう言えば、綴の劇団、次の公演っていつ?」

綴「えーっと…次は冬組なんだけど…ごめん、俺もよく日程詳しく聞かされてないんだよね」

「そっか、分かったら教えてね。見に行く」

綴「Aは毎回欠かさず見に来てくれるもんな。ありがとうな」

突然「ありがとう」と言われ、かっと頬が赤く染まる。

「え、いいのいいの!綴が考える物語、面白いんだもん。」

綴「そ、そう言われると照れるな…」

「な〜に照れちゃって〜!」

綴「いでっ」

綴を横からとんっとつつく。
やったな〜?と、近くにあった少ない雪の山から雪玉を作り、私に投げる。

「うわっ冷たい!この〜!」

私は倍の大きさ雪玉を固め、綴に向かって投げる。手袋が濡れるのでポッケにしまい、素手で雪に触った。しばらく投げあっていると、お互い手が霜焼けになり、雪合戦をやめた。

「ひぇ〜手が冷たい」

そう言って手を擦りながら白い息を吹きかけていると、綴が自分の手を差し出した。

綴「ん」

「?」

綴「手、冷たいんだろ」

「え、」

綴「いいから」

照れながら、私の手を引いて、綴は自分のポッケに手を繋ぎながらつっこんだ。

「…あったかい」

綴「…なら良かった」

綴の顔はみるみる赤くなり、頬をつつくと

綴「やめろ、恥ずかしいだろ!」

と一生懸命照れ隠しをした。

第2章→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:A3! , 皆木綴 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:すみす | 作成日時:2018年3月23日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。