6話 ページ7
未だにキィーキィーと叫ぶ女性はまるで猿のようだ...ってお猿さんが可哀想か。なんて思っていると、サングラスの男性が振り向く。
｢あんた、声に出てるぞ。｣
『....え？』
｢猿だの。猿が可哀想だの｣
呆れ気味に言うサングラスの男性とプルプルと震えている長髪の男性。
そして、“阿婆擦れ女が”と叫びながら私を睨む女性は“研二くん酷い”と長髪の男性の肩を叩いていた。
｢ゴホッン。それで、被害者は...｣
大きな咳払いの後に、事件について話し出す帽子を被った刑事さん(この人の名前も略)
｢�霤弔気鵑�ら大量の毒物が検出されたとの事です。お店や店に居た人からは何も発見されてません。｣
褐色の刑事さんが帽子の刑事さんに報告。
｢ふむ。どうやって、毒を...｣
そう考えている帽子の刑事さんに“優秀を殺したのはあの女よ”と私を指差す猿女。
｢岡本さん落ち着いてください。まだ、あの方が犯人だとは...｣
褐色の刑事さんは私をチラチラ見ながら猿女を宥める。
｢あの女が犯人よ。どうせ、優秀に一目惚れしたけど私と言う超可愛い女が彼女だったから殺したのよ。この阿婆擦れ女。優秀がダメだからって次は、陣平くんや研二くんに手を出すとは...｣
そう言って、長髪の男性の腕に絡み付く猿女とサングラスで表情は分かりにくいけどイライラは隠せてないサングラスの男性。
長髪の男性は“陣平ちゃん落ち着いて”とサングラスの男性を宥めているってなんだ、このカオスは...。
早く帰りたい...
私は暇じゃあ無いのに...なんて思いながら誰にも気付かれないようにある人にメールを送る。
あの人の事だから、なんとかしてくれると願って。
でも、あの人がなんとかする前に事件は幕を閉じる事になる。
｢ふん。阿婆擦れ女も優秀のように私に殺されたくなければ怒らせないことね....あっ｣
このアホ猿女によって。
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作者名：チロル | 作成日時：2023年12月19日 13時
