3話 ページ4
私の前に座った男性はニコッと笑いながら“俺達、何処かで会わなかった?”といかにもナンパ師が言いそうな言葉が...。
ナンパされたこと無いから知らないけど...。
ナンパされたときは無視が1番...って何かで見たことあるような。誰かに聞いたような?
「ちょっと無視は酷くない?あっナンパじゃあ無いからね。そこは安心して。あっお望みならいくらでもナンっいてて。ちょっと陣平ちゃん!?」
長髪の男性の耳を引っ張るサングラスの男性は“お前、いい加減にしろよ”と長髪の男性に怒っていた。
「アンタも悪かったな。」
そう言って、長髪の男性の耳を引っ張りながら席に戻るサングラスの男性と“陣平ちゃん痛い”と嘆いている長髪の男性。
『......。』
本当、入る店間違えた...なんて思っているとカランカランと来客を知らせるベルが鳴りお店に入ってきたのはちょっと雰囲気が悪いカップルと面倒臭そうにしている男性の3人。
隣の席に案内されるや否や、“お前等いい加減にしろよ”と怒鳴る男性に視線を向けると“見てんじゃあねえ”と怒鳴られた。
「もう。お店に迷惑じゃん。大きな声止めてよ。」
怒鳴る男性を宥める女性と“うるさっ”と耳を塞ぐもう1人の男性。
「てめぇ。人の女に手を出しといてなんだその態度は?俺をバカにしてんのか?」
「いちいち煩いんだよお前は。」
“面倒くさ”と呟く男性は片手をポケットに入れもう片手でスマホをいじる。
「てめぇ。嘗めてんじゃあねぇぞ。」
バンッと男性の手を弾き、スマホが私の足元まで転がってくる。
「何?ウザイんだけど?」
スマホを弾かれた男性が立ち上がろうとした時、“まあまあ”と彼等の間に入る長髪の男性。
その長髪の男性を見るなり、頬を赤く染める女性は店内を見渡して目をギラギラさせていた...こわっ。
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作者名:チロル | 作成日時:2023年12月19日 13時