弱い私は簡単に壊れてしまう。 ページ23
夢主side〜過去の話です。〜
私は川に着いた。
意を決して川に飛び込もうとしたその時、
太「秋ちゃん!」
太宰さんが走ってきた。
『太宰…さん?』
太「何をやってるんだ!!」
『っ!私はっもう兄さんに…!!』
ふわりと太宰さんは私を包み込む。
太「そんな馬鹿な事をしちゃ駄目だ…!」
『…私は兄さんに必要とされていない。誰にも必要とされていない。だからっ!生きる意味なんてない!!!』
太「私は秋ちゃんが必要なんだ。」
『…え?…』
太「だから生きなきゃ駄目だ。」
少しだけ、ほんの少しだけ救われた気分になった。
太「…探偵社に戻ろう。」
その言葉はとても重たく感じた。
『っ!!!…嫌、いや、いやだ、いやだ!』
これ以上兄さんには…!!
頭が痛い。
一瞬、気持ちが軽くなったのがまた重くなる。
『…もう誰にも会いたくない。探偵社の誰にも。私は必要としてくれる人だけでいい。太宰さんだけでいい。』
太「秋ちゃん…。」
『お願いします…。私と死んでください。』
それは、私が始めて太宰さんを誘った時だった。
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作者名:おむらいす | 作成日時:2017年9月27日 17時