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「初めの被害者は23歳の男性。帰り道に背後から金属バットで何度か殴打され死亡。凶器の指紋は拭き取られていた」


「二人目は、一人目の被害者の近所に住むお爺さん。家の庭に侵入してきた何者かによって絞殺。砂利が敷かれてたから足跡からの犯人の特定は不可能」


「三人目は」
「そこからは職業と大体の年齢だけでええ。あと、一人目の被害者の家族編成は?」

「両親と、高校生の弟が一人、よ」

「ふうん。続けて」


もうなにかが分かったのだろうかと不思議に思いながら、彼に言われた通り合計五人の被害者について情報を簡単に伝えた。


被害者はどれも殺され方は様々で、互いの共通点もない。それぞれの家族に聞き取りはしたけれど、恨みをかうことはしていないし、むしろ共通の事件だと思い込むことさえ少し危ういところだ。


それでも私たちがこれを連続殺人だと思ったのは、


「被害者の殺された時刻は全て夕方から夜の11時までの間、か?」

「……ええ。防犯カメラも調べたけれどなにも出てこなかった。一人目の殴打の傷の深さ、二人目の絞殺が手によるもので一気に絞められたものということから、犯人は男、くらいしか分かっていない」


そう、犯行時間の範囲が全て同じだったから、だ。


宮侑は満足げに頷き、手錠をしゃらりと鳴らした。ペタペタと裸足でコンクリートの床を歩く音が響く。


彼には労働義務がない。それは、死刑囚だからではない。彼があまりにも危険すぎるからだ。だからこそこんな奥深くの冷たい光のない部屋にいる。


ーーガシャン!


檻が大きな音を立てて揺れ、少し遅れて波うねった鎖の音が耳に届き、遠くでバタバタと慌ただしい足音がなった。

にんまりと、狐のように、笑う。


「『どうせ俺は犯罪者だ、どうせ捕まるくらいなら、俺を貶めたやつに報いを!』」

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ぴーなつ(プロフ) - はるしおさん» ありがとうございます! 展開に重きを置きすぎて他の描写がうまくできていない気がしていたので、そのようにお言葉頂き光栄です……! 更新頑張ります!!!! (2018年9月19日 17時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
はるしお(プロフ) - すごいです。とても。展開や描写やキャラの心情や、もうすごいです。語彙力が追い付かないのが本当に悔やまれます。変な言葉しか出て来なくてすみません。更新楽しみにしております! (2018年9月19日 13時) (レス) id: 12b75cb48a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーなつ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年9月4日 21時

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