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幼い双子の兄弟と、私、と。


それとあと、優しいお兄さん



.



「ーーっ!」


意識が覚醒した時、そこは真っ白な医務室だった。
誰もいないようで、ベッドのそばにあった靴に足を入れる。

脳の奥が重く痛んで、深呼吸をした。
忘れていたことを、思い出した。

思い出すべきではなかったのかもしれないけれど、たしかに私は思い出したのだ。


そばにかけられてあったジャケットを羽織り、彼の元へと向かう。
会わなければいけない、話さなければいけない。


彼はどうしたのだと、聞かなければいけない。


「侑くん」


自分の声がひどく響いた。
ここにはいつも通り、私と彼しかいない。
私達だけの場所だ。

疲れ切った瞳が私を見た、そして、あわてて駆け寄る。


「お姉さん、大丈夫なん? どっか悪なってない?」

「大丈夫やで。あと、ありがとう。ずっと私の記憶を守ってくれて」

「おねーさん、話し方、」

「思い出したから。あーでもなんか変な感じやわ」


ボロボロと彼は大きな瞳から大きな雫を溢れ出した。
頑丈な檻の中で泣く彼の姿がやけに儚くて。異質な状況の中の美しさに、息をのんだ。


「お姉さん、どうしよ、治、とまらんかった」

「そう、治くんはどないしたん。あんなにべったりやったのに」


幼い頃よくしてあげたように、頭を撫でる。
そうすると彼も少しだけ落ち着いたようだった。


「全部、あの事件からはじまったことやねん」


.

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ぴーなつ(プロフ) - はるしおさん» ありがとうございます! 展開に重きを置きすぎて他の描写がうまくできていない気がしていたので、そのようにお言葉頂き光栄です……! 更新頑張ります!!!! (2018年9月19日 17時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
はるしお(プロフ) - すごいです。とても。展開や描写やキャラの心情や、もうすごいです。語彙力が追い付かないのが本当に悔やまれます。変な言葉しか出て来なくてすみません。更新楽しみにしております! (2018年9月19日 13時) (レス) id: 12b75cb48a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーなつ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年9月4日 21時

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