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「俺はお前のこと結構信頼しとる。やから、とりあえずこの事件の解決に協力してくれへんか」


幼女連続誘拐事件、幼い子供に共通して見られるのはいずれも10歳以下であり、そこまで広い範囲にすんでいるわけではないということ。

目撃者もいなければ、怪しい人物もいない。


「せっかく君たちのために働いてあげたのに、報酬ももらえないなんて、何かもらってもバチは当たらないだろう」

「は? なんやいきなり」

「お姉さんが言うとったんや。まるでハーメルンの笛吹き男みたいだ、って。やから、その話に基づいてみたらこんな感じかなあって」


ネズミ退治の報酬をもらえなかった笛吹き男は、町の人たちが教会にお祈りに行った時を見計らって130人ほどの子供達を洞窟へと導き、内側から岩で入口を塞いでしまった。

まあ現代にそんな魔法のような話があるわけもなく、現実的な話で推測して行くしかない。


だからこそ目星もつきにくかったのだろう。


「報酬云々は置いといてやな、そばにいた親が気づかんかったってこと、目撃者がおらんってことは、無理やりさらわれたって線は薄い」

「そう。叫び声も怪しい車も見なかった」

「犯人は子供達から警戒もされん、子供と一緒でも不審に思われへん見た目をしとった」


そこで北さんは首を傾げた。


「見た目だけで人にそう錯覚させるようなもんあるか?」

「あるやん。むしろ子供が駆け寄るような見た目の」


子供達だけでなく大人の心も絆してしまう。
警戒する対象になり得ないような、みんなから愛されるもの。


「ーーっ! 着ぐるみか……!」

「大正解」


忙しなく立ち上がった北さんの名をもう一度呼ぶと、焦った顔で振り返った。


「範囲が広ないんやったら、近所のショッピングモールとかお菓子屋さんとか、着ぐるみを使うところに掛け合ってみ。複数人おるやろうけど、その中でも特に職場に近いところに住む奴や。そいつの部屋にはおらんと思う。職場の誰も使わんような地下室とか、声が漏れんとこにおるはず」

「わかった、たすかった」


報酬は多分もらっていた。誘拐したのは己の欲を満たすため、だと思う。
犯人はペド、ペドフィリアの疑いがある。小児性愛の犯人だろう。


「なんか嫌な予感するわあ……」


事件が、彼女の記憶をこじ開けてしまいそう、だ。

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ぴーなつ(プロフ) - はるしおさん» ありがとうございます! 展開に重きを置きすぎて他の描写がうまくできていない気がしていたので、そのようにお言葉頂き光栄です……! 更新頑張ります!!!! (2018年9月19日 17時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
はるしお(プロフ) - すごいです。とても。展開や描写やキャラの心情や、もうすごいです。語彙力が追い付かないのが本当に悔やまれます。変な言葉しか出て来なくてすみません。更新楽しみにしております! (2018年9月19日 13時) (レス) id: 12b75cb48a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーなつ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年9月4日 21時

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