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祈るように手を握りしめ、電車に揺られる。

一つ一つの駅に停まるローカル線にさえイライラして、普段は絶対にしない貧乏ゆすりをしてしまう。


一分一秒早くシロに会いたかった。


「次は終点のーー」


ずっと俯いていた顔を勢いよく上げた。
この後の駅で降りて、それからバスで、その後は徒歩だ。


バスに乗って、降りて。


運動は嫌いだけど、この時ばかりは走るしかなかった。
小さな鳥居が見えた。それはあのおいなりさんのもの。


大好きな彼がいる場所


「シロ、シロ、出てきて!」


風が黄色がかった葉を揺らした。
ここに来るときはいつも緑だったそれが色づいているのが、感じる風が少し肌寒いのが新鮮だった。


「A」


彼が私の名を呼ぶ。

純白の、絹のように細く艶やかな髪が揺れる。大好きな香りが、私を包み込んだ。


切れ長の目を細めて、優しく笑う。


「よかっ、た……。シロが、視える……」

「ははっ、うん。俺も、嬉しい」


手を伸ばすと触れることができる、私の手に優しく触れてくれる。

そのことが、なんと嬉しいことか。


「寒そうな格好やな。こっちは寒いやろ?」

「うん、でも、走ってきたからあったかいよ」


シロに会いたかった、と言葉をこぼすと、強く抱きしめられた。
それは、苦しいほどに。


「A、お前が持っとる全てを捨てて、俺の嫁になるか?」

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ぴーなつ(プロフ) - 通行人Bさん» こういうときついった繋がっててよかったって思うありがとう! (2017年9月6日 1時) (レス) id: fdda74aed7 (このIDを非表示/違反報告)
通行人B(プロフ) - ぴーなつさん» そそ割とコメントしてた!! りえだったんです〜!! 笑 どういたしまして!! (2017年9月3日 21時) (レス) id: 75168181ed (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなつ(プロフ) - 通行人Bさん» ありがとう〜〜! 通行人Bて、え、結構コメントもらったことあるんじゃ!?笑 里依だったの!笑 コメントありがとね〜〜! (2017年9月1日 14時) (レス) id: fdda74aed7 (このIDを非表示/違反報告)
通行人B(プロフ) - 3日に1度のペースで読み返しにきてます里依ですよ!! これほんと好きなんだよね!! コメントするの忘れてた気がするからしときます完結おめでとう!! 笑 (2017年8月30日 20時) (レス) id: 75168181ed (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなつ(プロフ) - ラシェーヌさん» ありがとう! 悲しいばかりのエンドでも、どこかに美しさや儚さを感じてもらえたのなら!嬉しいです! (2017年8月30日 11時) (レス) id: fdda74aed7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーなつ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年6月18日 20時

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