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最後の最後で ページ35

なんだか指が緊張して、冷たかった。


自分のフルートの音が遠く聞こえて、時間が過ぎるのが早かった。


窓の外に見えているのは紺の空で、いつのにか部活も終わってしまっていた。


校門に向かう一歩一歩が大きく深く感じて、胸が高鳴る。


田舎らしい静まり返った、澄んだ空気。


夜と朝の空気は好きだ。


夏だろうが冬だろうが、少し冷えていてカンと冴え渡っている感じが心地いい。


落ち着くために、その空気をすっと吸おうとしたとき


「ごめん、待たせた」


「っぅ、」


いきなり声をかけられて、驚いて多く空気を吸ったから、肺が一気に大きくなったように感じた。


「え、大丈夫か?」


「だ、大丈夫、なんかごめん」


「ははっ変なの」


闇夜の中に、溶け込む。


「行こう」という言葉もなく、自然に二人で歩き出した。


そこから始まったのは他愛ない話で、正直拍子抜けしてしまった。


あんな風に言われたのに、私の自惚れだったのだろうか。


そう思うほど、おかしなくらい普通だった。


もう別れ道だ。


我慢ならなくなって、言ってしまおうと思った。


「あき、」


ふわり、香ったのは、制汗剤の匂い。


抱きしめられているのだと、私が理解できるより前に



「俺、Aのことが好き」


夢のような言葉が降ってきた。

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サラミ - めっちゃ感動しました!!!なんかこう…ライバルが悪女じゃなくて背中を押してくれるみたいなほんとにかっこいいです。グッと来ました!!!! (2022年11月3日 12時) (レス) @page38 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
るる - めちゃくちゃ感動したし実際私も今こういう感じなんでめちゃくちゃ勇気づけられました!頑張ってきます!! (2022年8月16日 13時) (レス) @page38 id: c3ead30411 (このIDを非表示/違反報告)
まる - めちゃくちゃ感動した!!今まで読んだ恋愛夢小説の中で1番好き。最後の可愛いは絶対じゃないってセリフが好きすぎます! (2022年8月5日 0時) (レス) @page38 id: c1782db64e (このIDを非表示/違反報告)
パステル(プロフ) - この作品すごく良かったです!なんか語彙力なくなるくらい凄いと思いました! (2022年6月15日 6時) (レス) @page38 id: efa3c419f1 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - すっごいこの作品好きです!ライバルちゃんも、決して悪女とかじゃなくて振られた後に背中を押してくれる…ライバルちゃんはあたしにとってかっこいいですわ。その後のライバルちゃんとの関係もなんかかっこいい… (2022年5月5日 2時) (レス) @page39 id: 1c7bf85d9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーなつ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2016年11月21日 17時

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