期待する ページ34
昼休み、ご飯を終えて、明日の予習をしているときだった。
「A」
頭の上からかわいい声が降ってきて、顔を上げた。
「せいら」
やりかけていた予習のノートを閉じて、ペンを置く。
「どうしたの？」
「…私、」
ぱくり、小さな口が動く。
ゆっくりと、瞬きをした。
「告白した」
誰に、なんて、聞かなくても当然わかる。
彼女の目は赤くはなく、表情だって弱くなかった。
及川さんはせいらを変えたのは私だと言ったけれど、そんな私はこんなにせいらが変わったことにきづいていなかった。
「そっか」
「Aも頑張らないとだめだからね」
「あたりまえ」
パン、と軽くハイタッチをした。
前みたいに、甘くべったりな関係じゃなくて、なんだかかっこいい関係になれたんじゃないだろうか。
あんなに冷めた目で見ていたせいらの笑顔が本当にかわいくて、どこかかっこよくて。
やっぱり私もせいらに変えられたな、と思った。
「A」
今度私の名前を呼んだのは、英。
「私どいたほうがいい？」
「いいよ、大丈夫」
いつも通りすぎる二人に驚いたけど、何も言わなかった。
「今日の放課後、一緒に帰ろ。校門のとこでまってる」
「え、」
「それだけ」
私に何も言わせないまま、英は背を向けて自分の席に戻ってしまった。
(さすがに、これは、そう、だよね？)
トン、と軽く背中を叩かれた。
うそ、まって、まってよ
「うそでしょ…」
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サラミ - めっちゃ感動しました!!!なんかこう…ライバルが悪女じゃなくて背中を押してくれるみたいなほんとにかっこいいです。グッと来ました!!!! (2022年11月3日 12時) (
レス) @page38 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
るる - めちゃくちゃ感動したし実際私も今こういう感じなんでめちゃくちゃ勇気づけられました!頑張ってきます！！ (2022年8月16日 13時) (レス) @page38 id: c3ead30411 (このIDを非表示/違反報告)
まる - めちゃくちゃ感動した！！今まで読んだ恋愛夢小説の中で1番好き。最後の可愛いは絶対じゃないってセリフが好きすぎます！ (2022年8月5日 0時) (レス) @page38 id: c1782db64e (このIDを非表示/違反報告)
パステル(プロフ) - この作品すごく良かったです！なんか語彙力なくなるくらい凄いと思いました！ (2022年6月15日 6時) (レス) @page38 id: efa3c419f1 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - すっごいこの作品好きです！ライバルちゃんも、決して悪女とかじゃなくて振られた後に背中を押してくれる…ライバルちゃんはあたしにとってかっこいいですわ。その後のライバルちゃんとの関係もなんかかっこいい… (2022年5月5日 2時) (レス) @page39 id: 1c7bf85d9b (このIDを非表示/違反報告)
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