15話 ページ1
社長に目配せをし、私は彼のもとに向かう
乱「やぁ、素敵帽子君。組合の御機嫌二人組に情報を渡したのは君かい？」
中「あ？…そうだが。(素敵帽子…)」
乱「組合は僕達と同じように罠を疑った筈だ。しかし彼等は食いついた。余りに《餌》が魅力的だったからだ。何で組合を釣った？」
そう乱歩さんが中也さんに問いかけると、中也さんの口は弧を描いた。
福沢「事務員を《餌》にしただと！？」
中「直ぐに避難すりゃ間に合う。その上組合はお宅等が動く事を知らねぇ。楽勝だ。」
福「…ｯ。…乱歩、奴の言葉に嘘は有るか。」
乱「無いね、残念乍ら。こう云う時は、真実がいちばん効く。」
与「つまり、アンタらは事務員の居場所を探り出して組合に密告し、さらにそれを探偵社に密告。自分達は汗ひとつかかずに二つの敵を穴に落とした、って訳かい。」
中「穴だと判っていても、探偵社は落ちずにはいられねえ。首領の言葉だ。」
『へぇ、相変わらず最悪なことしますね〜』
そう言って異能力【月華幻影】を発動する。
与「椿、どうして来たんだい！！」
『中也さんとは、ちゃんとお話しないといけないので。与謝野先生、賢治くんと2人で社長の元に戻ってください。中也さん、行きましょう？』
中也さんの手をひく。
中「っ！」
中也さんもこんな簡単についてくるとは思ってなかったのだろう。少し驚いた顔をしていた。
『中也さん、森さんの処に行きましょう。』
中「あぁ。それにしても、予定が狂ったな。てめぇは抵抗するかと思ったんだが。」
『昔から貴方の予定を崩しているのは、私でしょう？何をいまさら。』
中「そうだったな。」
中也さんと、他愛のない話をしていると、ポートマフィアのアジトに着いた。
『…懐かしいな』
私は自ら、ポートマフィアの首領、森鴎外の元に足を向けていた。
森さんの処に着くまでに、構成員たちの目が痛かったのは黙っておこう。
森さんの部屋の前に着くと中也さんが目の前に立って、ノックをする。
スー、ハー
ゆっくりと深呼吸をする。
中「首領、中原です」
そう言って重たいドアを開ければ、まるで私が来ることをわかっていたかのように笑顔で待ち構えている森さんがそこにいた。
森「任務ご苦労さま、中原くん。そして、おかえり。椿ちゃん。」
その笑顔は、私がここにいた時と同じだった。
続く (更新停止中)
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Sig(プロフ) - ナノさん» そう言ってもらえて嬉しいです！ワクワクしながら読んでもらえるなんて、嬉しくて涙が…。これからも頑張って更新するのでどうぞ、よろしくお願いします！、 (2016年5月25日 22時) (
レス) id: a192163d70 (このIDを非表示/違反報告)
ナノ - すっごく面白いです！ 中也が大好きなのでワクワクしながら読んでいます！更新待ってます！ (2016年5月25日 21時) (携帯から) (レス) id: c0288a584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sig | 作成日時：2016年5月8日 19時
