見習い吸血鬼と先輩ヌナ【JK】 (ページ13)

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ジョングクが熱を出した。

空が白みかけて朝日が昇り始めた時、呼吸を荒くしたジョングクが私の部屋に来た。

『……ぬな』

「ん、どうしたの」

『なんか、身体が熱くて……クラクラする』

いつもの元気なジョングクの姿ではなくて、苦しそう。おでこに手を当てると体温が低いはずなのに温かい。

「熱があるみたい」

『ぼくが……出来損ないの、吸血鬼だから、？』

「ううん、ジョングクは立派な吸血鬼だよ」

私のベッドに寝かせて頭を撫でてあげると、ぽろぽろと涙を流すジョングク。

『だって……僕はまだ、目が黒いし、血も飲めない』

ジョングクに吸血の練習をさせるけどやっぱり飲めなくて、その度に落ち込む姿を見てきて、昔の自分と重なる。

「ジョングク、ヌナだって初めは目が黒かったし血も飲めなかったの。吸血の練習も嫌で逃げたこともあったし、泣いたこともあった。初めからできる人はいないのよ。大丈夫、ジョングクもできるようになる」

そう言いながらジョングクを見ると少し落ち着いた様子でスヤスヤと寝息を立てている。

懐かしいな、私も熱出して泣いたことあったっけ。

あの時、私も同じようにオッパに聞いたな

ーーー

「おっぱぁ、わたしが一人前の吸血鬼じゃないから、からだがあつくなっているの？」

〝A、よく聞いて。初めから完璧にできる人なんていないんだよ。今できなくても、いつかできる。Aは立派な吸血鬼だよ〟

ーーー

そう言われて安心して眠った記憶を思い出して、懐かしくなった。