正反対カップル.3 (ページ12)

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話し合いページ12

*あなたside*

紫耀「ただいま」

紫耀が帰ってきた。

『おかえりなさい』

私の演技力でなんとか笑顔を作る。
ちゃんと笑えてるよね。

紫耀は靴を脱ぐなり、急に私を引き寄せた。
私も紫耀の背中に手を回す。

『どうしたの…？』

紫耀「……」

『紫耀？』

私は心配になって1度紫耀から離れた。
すると今度はいきなり唇を押し付けてきた。

乱暴なキス。
何度も角度を変えて息が続かなくなるまで。

『ﾊｧ…しょ、』

喋る隙も与えてくれない。
ただただキスをするだけ。

なんか怖いよ…
私はいつの間にか泣いていた。

紫耀「ごめん…」

『紫耀、怖いよ』

紫耀「ごめんな」

今度は優しく抱きしめてくれた。
泣かないって決めたのに。
涙が頬を濡らし続けた。

『どう、して…』

紫耀「怖くなったねん。Aがおらんくなりそうで」

『私はいなくならないよ』

私が紫耀以外のどこに行くと言うのだ。
私は紫耀がいなくなりそうで怖いよ。

『…ねぇ、紫耀』

紫耀「ん？」

『浮気、してる？』

聞くはずのない言葉が、自然と口から出ていた。

紫耀はガバッと私から離れた。
すごく悲しそうな瞳。

『ねぇ、浮気してるの？答えて…答えてよ!!!』

信じてないわけじゃない。
でも私の中の不安が、私にそう言わせる。

『ごめんなさい、今のは忘れて』

紫耀「浮気してると思う？」

『いいの。大丈夫だから』

紫耀「逆にAは浮気してるん？元カレのマネージャーと、浮気してるん？」

『え…』

紫耀の視線が強く浴びせられる。

『どうしてマネージャーのこと…？』

紫耀「今日、いや最近ずっと、Aの様子がおかしかったからちょっと盗み聞きした」

『どこまでを？』

紫耀「マネージャーさんが「俺のこと好きでいてくれた？」って聞いてるところまで」

『私の答えは聞かなかったの？』

紫耀「怖すぎて聞けへんかった」

『そっか。一旦リビング行こう。ちゃんと話す』