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8話 ページ9

あれから少ししても、誰も言葉を発しなかった

付けっ放しのテレビの音だけが部屋中に響いていた

グルル〜〜

がそんな静寂に似た空間に、似つかわしくない音、誰かのお腹の虫が響いた

坂「……ねぇ、お腹空かない?」

どうやらお腹の虫の正体は坂田さんだったらしい

紫「さかた〜ん」

坂「ごめんて!!」

背中と肩から温もりが消える

セ「坂田〜」

坂「やって、仕方ないやろ!?お腹空いたんやし!!」

茶「はぁ……。ひとまず俺と志麻ちんは自己紹介して、その後朝食取るぞ」

頭からも温もりが消えていく

消えていく温もり達に寂しさを感じるのはきっと気のせいだ

坂「わーい!!」

茶「坂田、お前は椅子持ってきて」

坂「はーい」

そんな事を考えている間に、茶髪の人はテキパキと指示を出していく

茶「センラマンは、朝食の準備をお願い」

セ「分かりました」

そう言うとセンラさんはソファの上に私を優しく置いてくれた

さっきまでは、離して欲しかったのに、今は離れていく温もりが恋しくて仕方なかった

センラさんは対面式キッチンに向かい、坂田さんは扉に消えていった

茶「さて、自己紹介といきますか」

紫「そうやね、うらたさん」

目の前に居た2人が、私を挟むようにして両サイドに座った

う「俺は、うらたぬき。長いからうらたでいい。一応、ここのリーダーだ。よろしくな」

志「俺は、志麻。志麻でもうらたさん達みたいにまーしぃって読んでもええよ。よろしくね」

坂田さんやセンラさんとは違い、キメ顔で自己紹介された

『よ、よろしくお願いします…』

う「色々と説明して欲しいかもしれないけど、ひとまず朝食を取ってからでいいか?」

確かに、説明して欲しい気持ちは山々だが、恐らく長くなるだろうし、私も落ち着いて聞きたかった

『大丈夫です…』

志「ん、ありがとな」

そう言うと志麻さんは、頭を撫でてくれた

撫でられる事がこんなにも気持ちいいものなのだと初めて知った

知ってしまったら、その気持ち良さが癖になり抜け出せなくなる

志「お?頭撫でられるの好きなん?」

『……』

気づけば私は目を閉じて、その気持ちの良さに浸っていた

う「たく、素直じゃないな」

『っ!ちょっと…!』

何も言ってないにもかかわらず、うらたさんは志麻さんの邪魔にならない様に頭を撫でた

まさか、うらたさんもしてくれるとは思わなくて思わず講義の声が漏れた

しかし、そんなのお構いないと言った感じに2人は撫で続ける

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怜莉(プロフ) - ちょこさん» コメントありがとうございます!返信が遅くなりすみません……。更新出来るように頑張りますね! (2020年2月6日 22時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです!続き楽しみに待ってます! (2020年1月13日 22時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます!こんな駄作を楽しく読んで頂いて嬉しいです……!了解しました!今日中に結論を出したいと考えています! (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 鈴さん» コメントありがとうございます!こんな駄作を楽しく読んで頂いて嬉しいです…!なるほど、その場のヒントを出すと言うてもあるんですね!検討させて頂きます!今日中に結論を出したいと考えています。 (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 星宙☆*:さん» コメントありがとうございます!作者のことを考えて頂きありがとうございます…!思わず涙を流しました……。今日中に結論を出したいと考えています! (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怜莉 | 作成日時:2018年11月29日 12時

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