4話 ページ5
セ「ストップ」
『んんー!』
私は口元にある、センラさんの手を離そうと力を入れたが、ビクともしない
セ「よう聞き。今、この世には桜雅美沙ちゅう、少女はおらん」
そう言うとセンラさんは手を離した
『っはぁ、……どういう事ですか?』
少し睨みながら聞くが私の質問には答えず、センラさんは顎に手を当て何かを考える素振りを見せた
セ「……なぁ、あんた。世間には論より証拠、ちゅう言葉があるの知っとるか?」
『知ってますけど…、いきなりなんですか』
セ「と言うわけで、今から証拠を見せたるね」
『…え?……っ!』
そう言うとセンラさんはニコッと微笑み、有無を問わず私を抱き上げた
世に言うお姫様抱っこと言うやつだ
『ちょ、下ろしてください!自分で歩けます!』
セ「ええからええから、俺に掴まっとき。落とさへんから、安心しい」
『そう言う問題じゃ!』
セ「黙って従え言うてんねん」
『っ!』
その声は、昨日の夜聞いた殺気のような物が混じった声色だった
私はその声に怖気付き言葉が出なかった
セ「そうそう。素直な子は好きやで〜」
坂「センラ怖!」
セ「さかた〜〜ん、何か言った?」
坂「イイエナニモ」
少しするとセンラさんはある扉の前で止まった
セ「さ、着いたで。坂田、扉開けて」
坂「へいへい」
面倒くさいと言う言葉が最後に付きそうな返事をした坂田さんが、目の前の扉を開けた
扉を開けた先には、1人掛けソファで紙を見ている茶髪に翠の瞳をした人と、2人掛けソファにうつ伏せでスマホをいじっている紫の髪のひとがいた
セ「志麻くん、そこ、退いてもらってもええですか?」
紫「ん?あれ?その子起きたんや。ええよ」
はい、と言って端の方に座った紫髪の人は、瞳の色も紫で左目の下に泣きボクロがあった
セ「ありがとうございます、志麻くん」
紫髪の人にお礼を言ったセンラさんが隣に、腰掛けた
『……、……下ろしてください』
そう、センラさんは私を抱いたまま座ったのだ
つまり、今私が座っているのはソファではなく、センラさんの膝の上なのだ
しかも、横抱きのまま
セ「うらたん、テレビつけてもええですか?」
少しは、人の話を聞いてくれませんか…?
茶「あ?別にいいよ」
セ「ありがとうございます。と言う訳やから坂田、テレビつけて」
坂「なんで俺やねん!別にええけど」
なんてブツブツ言いながらも坂田さんは、リモコンでテレビをつけた後、茶髪の人の向かいにある1人掛けのソファに座った
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怜莉(プロフ) - ちょこさん» コメントありがとうございます!返信が遅くなりすみません……。更新出来るように頑張りますね! (2020年2月6日 22時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです!続き楽しみに待ってます! (2020年1月13日 22時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます!こんな駄作を楽しく読んで頂いて嬉しいです……!了解しました!今日中に結論を出したいと考えています! (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 鈴さん» コメントありがとうございます!こんな駄作を楽しく読んで頂いて嬉しいです…!なるほど、その場のヒントを出すと言うてもあるんですね!検討させて頂きます!今日中に結論を出したいと考えています。 (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 星宙☆*:さん» コメントありがとうございます!作者のことを考えて頂きありがとうございます…!思わず涙を流しました……。今日中に結論を出したいと考えています! (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜莉 | 作成日時:2018年11月29日 12時