12話 ページ13
いつの間にか、センラさんは戻っており私の前にお粥と小さめのスプーンを置いて席についていた
セ「兎に角、急に、ガッツリした物を食べても、さっき自分で言ってた通り吐くだけやから、朝はお粥、昼はスープ、夜はご飯と軽いおかず1品を食べる事にしましょう」
う「そうだな、当分はそれがいいな」
うらたさんが席に着くと、それに続く様に坂田さんと志麻さんも席に着いた
セ「熱いので気おつけてな。残してもええから、少しは食べぇ」
センラさんは、テーブルに肘を立てその上に顎を乗せて微笑みながら言った
『わかりました……』
私はスプーンでお粥を掬い、熱を冷ましてから口に運んだ
『…!!』
セ「どうや?…って、どうしたん!?」
『え…?』
センラさんの驚いた声が聞こえ、センラさんの方を見ると、手が目の前に来ていた
思わず目を閉じて少しすると、目元に指が当たり、横にスライドした
セ「涙が出るほど不味かったん??」
目を開けると形のいい眉を寄せたセンラさんの顔が目の前にあった
『あ、そうじゃなくて…』
正直、自分でも涙が出ている事に驚いていた
『食べた瞬間、暖かくて、美味しくて、ここら辺がポカポカしてきて…』
私は、胸辺りにあるシャツを左手で握った
『なんて言えばいいんだろう……。……なんかわかんないや…』
自分でもなんて言っていいのか分からなくて、誤魔化すつもりで笑った
う「〜〜!!」
志「あ〜!!もう!!」
坂「何なん!!も〜!!」
セ「あかんて…!!」
『!!??』
突然、志麻さんとセンラさんに抱きしめられたのとほぼ同時に更に重みがのし掛かってきた
よく見るとうらたさんと坂田さんは席を立って、いつの間にかこちらに来ており、2人に覆い被さる様にしていた
『く、苦しいです…』
う「その顔反則…」
志「ヤバない?今の…」
坂「も〜〜!!!!」
セ「いくらでも、美味しいご飯作ったります!!」
嫌じゃないけど、流石に苦しい…
『く、苦しいです…!!』
先程よりも強く言うと、声が届いたのか、抱きしめていた2人が慌て出した
セ「あぁ、ごめん!ほら、坂田退いて!お前、重いねん!」
志「うらたさんも離れて!じゃないとこの子潰れてまう」
坂「センラ酷ない!?てか、僕そこまで重くないし!!」
う「あぁ、悪かった。今退く」
少しすると、重みが少しずつ減って言って、苦しさから開放された
『っはぁ……』
セ「大丈夫?」
『は、はい……』
その後、うらたさんと坂田さんは自身の席に戻り、再び食事を始めた
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怜莉(プロフ) - ちょこさん» コメントありがとうございます!返信が遅くなりすみません……。更新出来るように頑張りますね! (2020年2月6日 22時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです!続き楽しみに待ってます! (2020年1月13日 22時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます!こんな駄作を楽しく読んで頂いて嬉しいです……!了解しました!今日中に結論を出したいと考えています! (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 鈴さん» コメントありがとうございます!こんな駄作を楽しく読んで頂いて嬉しいです…!なるほど、その場のヒントを出すと言うてもあるんですね!検討させて頂きます!今日中に結論を出したいと考えています。 (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 星宙☆*:さん» コメントありがとうございます!作者のことを考えて頂きありがとうございます…!思わず涙を流しました……。今日中に結論を出したいと考えています! (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜莉 | 作成日時:2018年11月29日 12時