10話 ページ11
ｶﾗﾝｶﾗﾝ
誰かの箸を落とす音が聞こえてきた
セ「ん〜？箸はな〜、まず1本目の上の部分の方で鉛筆を持つ形にして、2本目を1本目の下に通して、薬指の第1関節の所ぐらいに乗せる」
センラさんは、自身の箸で手本を見せるように身体ごと私に向けて、箸の位置を教えてくれた
『……こう、ですか？』
それを私は見よう見まねで真似をする
セ「そうそう！で、先端を揃えて、人差し指と中指と親指で支えつつ1本目の奴を上下に動かせばええよ」
上下に動かそうとすると、センラさんの様に滑らかに動かず、2本目がぐらついたりして、上手く出来ない
『……難しい…』
自分でも、今眉間に皺が寄っているのがわかった
セ「あはは、そら、最初は難しいやろな〜。まぁ、慣れたらどうにかなるで。…それよりも、俺から1つ確認してもええ？」
愉快そうな声とは打って変わって、突然真面目な声で聞いてくるので、目線を箸からセンラさんに移した
『……なんですか？』
セ「今、食欲ある？」
『……』
その言葉に思わずドキッとし俯く
セ「ないんやな」
ｺｸﾝ
私は俯きながら小さく頷いた
セ「無理に食べさせるつもりはないんやけど、流石に何か腹に入れた方がええから。そうやなぁ、…ひとまずお粥作ってくるから、それを食べな」
そう言うとセンラさんは、私の前にあるご飯が入った茶碗を持ち席を立った
『ありがとうございます』
セ「どういたしまして。ほら、そこの3人！ボサっとしとらんでさっさと食べぇ。あと坂田、彼女のおかず食べたければ貰い。志麻くんは、箸拾って下さい。ついでに洗ってくるんで」
志「あ、お、お願い…」
『どうぞ』
志麻さんはセンラさんに箸を、私は坂田さんにおかずが乗った皿を渡した
坂「あ、ありがとう……じゃなくて！なんで、センラはそんなに冷静なん!?」
セ「何が？」
坂「いや、何がって！決まっとるやろ！」
う「落ち着け、坂田。……なぁ、俺も確認したい事があるんだけど…」
うらたさんが坂田さんを宥めつつ私に質問してきた
『何ですか？』
う「箸の持ち方って少なくとも小学生で習わなかったか？」
キッチンにいるセンラさん以外の3人から視線を感じる
誤魔化す事のほどでも無いので正直に話した
『……習いましたけど、忘れました』
志「忘れた……？でも、小中の頃給食で箸を使っとったやろ？」
『……』
今が食事中で無ければ私も話したのだが、この話を食事中に話すのは少し気が引けて押し黙ってしまった
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怜莉(プロフ) - ちょこさん» コメントありがとうございます！返信が遅くなりすみません……。更新出来るように頑張りますね！ (2020年2月6日 22時) (
レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです！続き楽しみに待ってます！ (2020年1月13日 22時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます！こんな駄作を楽しく読んで頂いて嬉しいです……！了解しました！今日中に結論を出したいと考えています！ (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 鈴さん» コメントありがとうございます！こんな駄作を楽しく読んで頂いて嬉しいです…！なるほど、その場のヒントを出すと言うてもあるんですね！検討させて頂きます！今日中に結論を出したいと考えています。 (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒那(プロフ) - 星宙☆*:さん» コメントありがとうございます！作者のことを考えて頂きありがとうございます…！思わず涙を流しました……。今日中に結論を出したいと考えています！ (2019年3月28日 13時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜莉 | 作成日時：2018年11月29日 12時
