65話 ページ23
『志麻にぃ…』
私は、なんとも言えない表情で志麻にぃを見た
ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ
志麻にぃは、私に近づき癖なのか頭の上に手を乗せてきた
志「A、俺はうらたさんの意見に賛成している」
『…！』
志「お前がB組を、普通を望んでるのは多分この中なら俺が一番分かってる。でもさ、A。側から見たら俺らだって普通じゃないんやで？」
俯いている顔を上げ、志麻にぃを見るとどこか悲しげな表情をしていた
志「お前は俺らから見ても普通やないと思う。でもさ、普通って誰が決めるんや？俺からしたら、S組全員何かしら普通やない所がある。それは、他の奴らも同じやと思うで」
志麻にぃは、頭に乗せていた手を後ろに回しゆっくり優しく、まるで腫れ物にでも触れるように抱きしめた
志「A、俺は思うんや。普通なんてこの世にはあらへんって。ただ、それに当てはまる人が多いか多くないかの違いやと思う。確かに、お前は魔法に関することは全部と言っていいほど当てはまる奴は少ないと思う。でも、それ以外はどうや？普通の女の子で、家族がいて、友達がいて、甘い物が好きで、音楽が好きで、本当は話すことが好きで、ほら、他の奴らと同じやろ？」
少し体を離され、志麻にぃを見ると微笑んでいた
志「この世に全部が皆んなと同じな人なんて居らへんよ。ましてや、普通なんてその人自身にとっては自分が普通なんやから他人にどう思われても関係ないやろ？」
また、志麻にぃにそっと抱きしめられた
志「大丈夫や、A。例え、この世の全ての人間がお前をいらないって言うても俺はお前を必要とする」
志麻にぃの抱きしめる力が強くなった
志麻にぃが言いたい事が分かった
この世界全ての人間が私の力を恐れて私のことを殺そうとしても、志麻にぃはそれを全力で阻止すると言っているのだ
志「だから、AS組に来い。俺以外にもお前のその力を受け止めてくれる人はいる。やから、もう、我慢するな。少しずつでええから、自分に素直になり。自分の力と向き合え」
力と向き合う
その言葉が私の中にストンと落ちてきた
私は、自分の力と向き合うことをしていなかった
向き合えば嫌でも自分が周りと違うと意識せざるおえないからだ
でも、もしかしたらいるのかもしれない
志麻にぃのように、私の力を受け入れてくれる人が
何故かその瞬間、センラ先輩の顔が浮かんだ
私は重たい口を開けた
『私……』
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莉緒那(プロフ) - 爽薇さん、コメントありがとうございます！教えて頂きありがとうございます！！見直してすぐに直しますね！！ (2018年8月10日 10時) (
レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
爽薇(プロフ) - たまーに名前がそのままになってますよ〜(直せてないってことです。) (2018年8月10日 9時) (レス) id: 78c4449526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜莉 | 作成日時：2018年8月8日 17時
