#01 : おにぎり ページ1
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午前の講義終了のチャイムがなる
併せて控えめに鳴ったお腹の音はキャンパスの雑音に掻き消された
「A〜昼飯どうする?」
前列の席で爆睡していた深田は騒がしくなった教室に起こされたのか、開きっぱなしだったパソコンとルーズリーフをトートバッグに突っ込んでこちらにやって来た
『今日もおにぎり持ってきてる!』
「食堂行かんの?」
『ラーメン食べたくなるから行かない』
「別にラーメンくらい奢るけど」
『くらいとか言わないでよばか!食費大事なの!』
「俺は一緒に食べる人が大事なの!」
『はいはい、それ毎回言ってる』
深田は大学に入って初めて出来た友達
上京したて、地下鉄の仕組みなんて分かるはずもない
入学式の会場が分からず駅で彷徨っていた私に声を掛けてくれたのが深田だった
まぁ2人とも迷子になって入学式には遅れたんだけど
東京育ちの奴が駅で迷子になるって時点気付くべきだったんだ
入学して1週間ほどで知った深田は実家暮らし&お小遣い有という過保護っぷりの事実
「俺も弁当にしようかなぁ」
『作れないでしょ?』
「言うてAもおにぎりしか作れないやん」
『うるさ。あ、安嶋くん!深田の事も連れてって』
「ほーい。てかまたやってんの?笑
深キョンしつこいと嫌われんぞー」
「安嶋くん邪魔しないでよぉ」
ちょうど教室を出ようとしていた安嶋くん達に深田を押し付ける
当の深田は安嶋くんに肩を組まれて半ば強制的に教室を出て行った
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徒歩5分(プロフ) - 更新頻度も不安定なものでしたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。やっとこちらが完結したのでノマエンの方も再更新したいと思います。 (2022年1月13日 2時) (レス) id: 045302e95b (このIDを非表示/違反報告)
徒歩5分(プロフ) - 作中には書いてませんが深田くんは最後まで主人公を想い続けていました。それ故に想いを伝えることなく内村くんの背中を押した。伝えても主人公を悩ませてしまうと分かっていたからです。 それが1番愛が重い気がしたので、という完全なる私情ですがね🙌 (2022年1月13日 2時) (レス) id: 045302e95b (このIDを非表示/違反報告)
徒歩5分(プロフ) - 話数も文字数もいっぱいになってしまったので此処であとがき失礼します。 どうしても50話で終わらせたくて最後に詰め込んだ形になってしまいましたがお話はこれで完結です。 (2022年1月13日 2時) (レス) id: 045302e95b (このIDを非表示/違反報告)
徒歩5分(プロフ) - 結羽さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです (2022年1月13日 2時) (レス) id: 045302e95b (このIDを非表示/違反報告)
結羽 - コメント失礼します🙇♀️更新楽しみに待っています。 (2022年1月6日 21時) (レス) @page43 id: dae3c1a76c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:徒歩5分 | 作成日時:2021年7月18日 15時