#04 : ノートテイク ページ4
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昼休みに中庭を覗く
昨日と全く同じ位置に座っている内村くん
と、綺麗な女の人達
素早く動く1人の女の人の手
本物は初めて見るけど多分、手話ってやつ
内村くんの耳に障がいがあるって言うのは本当だったんだ
暫くして話し終えたのかペコリと頭を下げる内村くん
やっぱりダメだったね、なんて話しながらその人達は横を通り過ぎて行った
『内村くん、』
横から声をかけてみたけど反応は無し
『ねぇ、』
正面に回って声を掛け直すと、内村くんは驚いたように目を見開いた
『覚えてる？昨日お弁当受け取っちゃって、捨てるのもアレだから食べたの。洗って来たからお弁当箱返したくて、…あ』
せっかく栞ちゃんが教えてくれたのに、ベラベラ口頭で話してしまった
さっきの人達も手話を使って話していたしきっと伝わっていない可能性大
『ごめん！なんか書くもの…』
慌てて鞄をの中を漁れば内村くんの手が重ねられた
「だいじょうぶ。ゆっくり話してくれれば分かるから」
『そっか、あの、昨日はお弁当ありがとう！すっごい美味しかった』
「それなら良かった」
『これ、洗って持って来たの』
紙袋に入れた空っぽのお弁当箱を受け取った内村くんは、またペコリと頭を下げた
「じゃあ」
昨日と同じように直ぐに去ろうとする背中
昨日と違うのはその腕を捕まえられた事
もう一度内村くんの正面に回って、栞ちゃんからエアドロで送ってもらった先程のサイトを開いて見せる
『お昼をくれたお礼に内村くんのノートテイク、やらせてくれない？』
「ごめん。今は募集してない
俺の名前分かるなら噂も知ってるでしょ？」
『うん、友達から聞いた
でもお昼を分け与えてくれる人に悪い人は居ないよ！』
「でも君まで変な噂されるよ」
『だったら噂が嘘だって私が証明する
あ、もし本当にノートテイクが必要ないとかだったら別のお礼考えるけど』
私のゴリ押しに内村くんは顔を渋らせた
悩んだ末に小さな声でポツリと呟く
「……必要、は必要。
早口で聞き取りづらい教授が何人か居るんだ」
『わかった、任せてよ！』
見ず知らずの女なんて不安だろうから自分の連絡先だけ付箋に書いて渡す
内村くんから律儀にお礼と挨拶のメールが送られてきたのはその数時間後
やっぱり噂通りの人だなんて思えなかった
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徒歩５分(プロフ) - 更新頻度も不安定なものでしたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。やっとこちらが完結したのでノマエンの方も再更新したいと思います。 (2022年1月13日 2時) (
レス) id: 045302e95b (このIDを非表示/違反報告)
徒歩５分(プロフ) - 作中には書いてませんが深田くんは最後まで主人公を想い続けていました。それ故に想いを伝えることなく内村くんの背中を押した。伝えても主人公を悩ませてしまうと分かっていたからです。 それが1番愛が重い気がしたので、という完全なる私情ですがね🙌 (2022年1月13日 2時) (レス) id: 045302e95b (このIDを非表示/違反報告)
徒歩５分(プロフ) - 話数も文字数もいっぱいになってしまったので此処であとがき失礼します。 どうしても50話で終わらせたくて最後に詰め込んだ形になってしまいましたがお話はこれで完結です。 (2022年1月13日 2時) (レス) id: 045302e95b (このIDを非表示/違反報告)
徒歩５分(プロフ) - 結羽さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです (2022年1月13日 2時) (レス) id: 045302e95b (このIDを非表示/違反報告)
結羽 - コメント失礼します🙇♀️更新楽しみに待っています。 (2022年1月6日 21時) (レス) @page43 id: dae3c1a76c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：徒歩５分
| 作成日時：2021年7月18日 15時
