エンカウント

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先延ばしにしていた決断の答えが出た様な気がした


うみくんは私なんかが関係を持っていい人じゃない


もう連絡を取るのもやめよう
ドタキャンみたいになっちゃうけどご飯も断ろう


それで大丈夫


確かに、ただのゲーム友達にしては距離が近過ぎたんだ









うみくんに対して抱いていた感情に
明確な名前が付く前で良かった


何も知らずに傷付く前で良かった









うみくんからの連絡


今日は無視しない


何なら、うみくんから来る前に
”話したい事がある” って送っておいた


暫くしてかかってきた電話


久しぶりに聴くうみくんの声
少し寂しく感じるのは長年の友人を１人失うせい


そういう事にしておこう



「Aちゃん、聞こえてる？」


「聞こえてるよ」


「なんか久しぶりだな
急に連絡つかなくなるから、俺すごい焦った」



大丈夫だった？って心配そうに聞くの、ずっと無視してた悪感凄いからやだな


うみくんと話したい事は沢山あったけど
話せば話す程お別れが惜しくなってしまうから


本題はきっと早い方が良い









「うみくん、やっぱり週末ご飯行けない」


「え、用事でもできた…？

忙しいなら別の日でも良いけど」


「そうじゃなくて、いつだろうと、もう会わない」


「……は、何言ってんの」


「こうやって連絡とるのもやめよう

私も連絡先消すから、うみくんも私の事ブロックか何かしてくれると有り難い、です」


「まって、なに急に
俺なんかした？」



何もしてない
もし、何かあるのだとすればアイドルだった事だ



「ごめん、」



これ以上話したらもっともっと名残惜しくなってしまう


案外最後って呆気ない


うみくんの返事は聞かずに通話を切った

.→←▽２日前の決意