151話 ページ6
『…………それは、マジか？』
神妙な雰囲気で向かいの席に座る上鳴に聞いた。
「……マジだ！」
上鳴も真面目な表情で答える。
「超人気地下アイドル“まなまな”が特別配信でバズって来週地上波初出演！ しかも撮影場所は雄英の近くだ！！」
Aが「ヤッベェ〜！！」と笑いながら叫んだ。上鳴も前のめりになって「だろだろ！？」と目を輝かせて言う。
「清楚系だもんな！ そりゃお前もファンだよな！」
『今のところ最推し』
「やっぱ会いに行くか！？ 張り込むか！？」
『うるせえ黙れ』
「急に辛辣ッ…！！」
片手で心臓を抑えて顔をおおった上鳴に、Aが「ファンの夢を壊すな」と悪態をついた。
「なんでだよ〜！ お前あんな興奮してたじゃん」
『地上波初出演にな』
そう言うと自分の席に戻って行く。
上鳴は「そっちか〜！」と悔しがっていた。
昼食を済ませた生徒がぞろぞろと教室に戻っていく。そんな中、上鳴はまた同じ話題でAに話しかけた。AもAでその話に乗った。
爆豪が自分の席で般若のような顔をしている。
「A！」
切迫した声が教室に響く。しんと静まり返った。
「話がある。ついて来い」
相澤がポカンとしているAに言った。Aはさらにポカンとし、数秒経つとハッとしたような表情になる。
『イレイザーも“まなまな”推しですか？ 語ります？』
「は？」
今度は相澤がポカンとした。
『まさか私の個性で頭上から眺めようとしてるんじゃ……』
「何言ってんだお前」
『あれ』
「はぁ……いいから来い。
Aが席を立ったのを確認すると、相澤は先にズンズン廊下を進んでいく。Aが小走りで追いかけていった。
「……なんの話だろうな？」
上鳴が話し相手がいなくなったからか、少ししゅんとして瀬呂と切島に声をかける。
「わかんねえけど……相澤先生が大事な話っつーんだからよっぽど大事な話なんだろ」
上鳴と切島が瀬呂の言葉に頷いた。
「でも……もうすぐ授業始まるよな」
切島が時計を見ながら不安そうな表情で言った。
＊
カチカチ、と時間が刻まれる。その音はやけに室内に響いていた。秒針がてっぺんを通り過ぎると、遠くからこもったようなチャイムが鳴る。
「それでは、始めようか」
フカフカの椅子に座っていた根津が切り出した。一気に皆の表情が強ばる。
『さっさと終わらせましょう』
その場にそぐわない笑みを浮かべていた。
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夢花(プロフ) - きみさん» そうなんですか…！はい！頑張って読んでいきます!!! (2021年6月26日 11時) (
レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
きみ(プロフ) - 夢花さん» おおっ！一気読み…！ありがとうございます！面白すぎてだなんて……照れますねぇ照れますねぇ…… あっ、恋愛の方はオチが決まってないのでグダグダですけど、良ければ楽しんで下さい！コメントありがとうございました！ (2021年6月26日 10時) (レス) id: 3b2db9dbf2 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - あぁなんか…波乱の予感がする…恋愛の方で…あっ、どうも。面白すぎてここ迄一気読みしました!!! (2021年6月25日 16時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - しのぶ、ねじれちゃん推しなんですね！私はむいくん推し(≧∀≦)もう、かわいっくて、かっこよくて‥‥くふふふ←もう、心臓持ちません！もう、もう、心臓があああ（彼女は今、興奮状態です。繰り返します。彼女は今、興奮状態です。） (2020年9月28日 18時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - 無惨キターここから、鬼殺隊のみんなに会うのかな？ (2020年9月28日 18時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二見 | 作成日時：2020年9月17日 7時
