41話 ページ42
「加減を知らんのか……」
脳無の攻撃をモロに食らったオールマイトは、施設の端まで飛ばされていた。
地面は抉られ、周囲は煙で包まれている。
「仲間を救ける為さ。仕方ないだろ？
さっきだって、ホラそこの……あー、地味な奴。あいつが俺に、思いっ切り殴りかかろうとしたぜ？ 他が為に振るう暴力は美談になるんだ。そうだろ？ ヒーロー？
俺はな、オールマイト！ 怒ってるんだ！ 同じ暴力がヒーローと敵でカテゴライズされ、善し悪しが決まるこの世の中に！！ 何が平和の象徴！！ 所詮抑圧の為の暴力装置だお前は！ 暴力は暴力しか生まないものだと、お前を殺すことで世に知らしめるのさ！」
「めちゃくちゃだな。そういう思想犯の眼は静かに燃ゆるもの。自分が楽しみたいだけだろ、嘘吐きめ」
「バレるの早……」
オールマイトの横で轟、緑谷、切島が話す。３対５で、モヤの弱点は分かっている。自分達がオールマイトのサポートをすれば、撃退出来ると判断したようだ。
だが、オールマイトは「ダメだ！！！ 逃げなさい」と言う。緑谷は「時間がないはずだ」と叫んだ。
「プロの本気を見ていなさい！！」
確かにオールマイトには、時間はもう一分と残されていなかった。力の衰えは思ったよりも早いのだ。
しかし、やらねばなるまい。
何故なら彼は、平和の象徴なのだから。
「クリアして帰ろう！」と息巻いていた死柄木だったが、オールマイトの眼力に気圧されて動きを止める。その先では、脳無とオールマイトが拳をぶつけ合っていた。
「�爛轡腑奪�吸収�瓩辰董帖弔気辰�自分で言ったじゃんか」
「そうだな！」
オールマイトは間髪入れず脳無を殴る。何発も何発も。正に真正面からの殴り合いだった。
「�猝妓��瓩任呂覆��犁杣��瓩覆蕕弌�！ 限度があるんじゃないか！？ 私対策！？ 私の１００％を耐えるなら！！ 更に上からねじ伏せよう！！
ヒーローとは、常にピンチをぶち壊していくもの！」
血を吐きながら全力で。ただめったやたらに撃ち込んでいるのではない。一発一発が全部１００％以上の打撃。
その場にいた全員が気圧される中、オールマイトは「敵よ、こんな言葉を知ってるか！！？」と問うた。
「更に向こうへ……Plus Ultra!!」
オールマイトがそう叫ぶと同時に、壁を突き破って脳無が吹っ飛ばされる。その絵面は、正に漫画顔負けのものであった。そして、これがトップ……プロの世界なのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1038人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ライアミ - 緑谷のお父さんが火を吹いてお母さんが物を引き寄せるだと思います。設定の所です (2021年7月12日 7時) (
レス) id: e501354a5d (このIDを非表示/違反報告)
Kirari(プロフ) - ヒロアカ、あまりよく知らなかったんですけど、すごくおもしろいー！っておもって、はまっちゃいました！これからもがんばってください！ (2020年11月22日 13時) (レス) id: 659499b88d (このIDを非表示/違反報告)
ひすい(プロフ) - 読み終わりました！ご参加頂き誠に有難う御座いました (2020年8月26日 14時) (レス) id: 13e26514b2 (このIDを非表示/違反報告)
善(プロフ) - さねみとは出合せないのですか？ (2020年7月28日 21時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
青い蝶(プロフ) - こんにちは、すみません急に最後の会話なのですがそれは蛙水じゃなくて相澤先生のことを書きたかったのではないでしょうか？紛らわしいと思ってしまい、コメントさせていただきました。 (2020年7月26日 15時) (レス) id: 5063cf0137 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：二見 | 作成日時：2020年7月11日 16時
