本気で欲しけりゃ、本気でお願いするべきだと思うから【JK】 ページ7
「俺にしとけば」
まるで、コンビニのアイス選ぶの迷ってる私に、これオススメって差し出すみたいな気軽さで言われたけど。
やだよ。
だってあなた、ジョングクさん?
わかってる?
あなた、スーパースターなんだもん。
いくら幼馴染だからって、気軽に会える関係だからって。
それ以上のものになると隣にいるのしんどそうだし、それなら手近で手頃なあの人で、手を打ってもいいんじゃないかなって。
打算的な私の手を、両手で掴んで、その頬に当てて。
にっこり笑うかと思いきや、真剣な顔でその手にちゅっと口付けて、
「俺にして」
って、泣きそうな顔、あざとい通り越してもうそれ、ハリポタとかでありそうな、相手をいいなりにさせられる呪文なんじゃないかな?
私は、お断りって言いたいの。
なのに。
引き寄せられるままに、唇が至近距離になるほどに。
熱い頬が、グクの私への気持ちの本気を伝えてきて。
これって、
手近で、
手頃で、
手を出してもいい存在なんだよって、
口に出さずに教えられたみたいで。
崩れ落ちそうな敗北感が押し寄せる中、世界で1番、幸せなキスを。
した。
作者より→←側にいるのが当たり前なんだから、今更離れようとするなんて無しだよ【TH】
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作者名:フネ55 | 作成日時:2024年1月6日 13時