幸せ、探しました。【妖怪ウォッチ】

これからよろしくね ページ4

「……………(−＿−；)」







「もんげえー！ソフトクリームがいっぱいあるズラ！おいしそうズラあ〜〜〜！！」







あの後、喉が乾いたのでコンビニにジュースを買いに寄って行くと、白い犬？みたいな妖怪がいた。瞳をキラキラさせてソフトクリームの方を見つめている。






(ソフトクリームが好きなのかな？)






白い犬？の横からソフトクリームを一つ手に取ると、コッチを向いた。かわいい。







「あの、これ……」





「あ、はい、飲み物4点にアイス1点ですね……、530円になります」



「ああ、あと……………………」




ありがとうございましたー。




コンビニを出て近くの公園まで歩くと、トコトコと健気にその子はついてきた。



「………………これ、食べる？」


「オッ、オラの事が見えるズラか！？」


「えっ、あっ、うん。」



「見えてないかと思ったズラ！ついてきてごめんなさいズラ〜〜！！！」


泣き出した。えっ。


「えっ、えっ！！？」


パニックがその後数十分続いた。





「………落ち着いた？(^_^;)」


「うっ、えぐっ、おいしぃズラ………………」


「よかった…………(泣き止んでくれて)」






彼の名前はコマさんといって、もともとはここより離れた神社の狛犬だったらしいが、ある日火事が起きて、神社は全焼してしまったらしい。



「オラ、都会に出てきたはいいものの、もんげー怖かったズラ。でも、帰るところもないズラ、一人前の狛犬になるまで、弟にも、お母ちゃんに自慢できないズラ……………。」





そうか、この子、帰るところもないんだ。


"あの○■■室の子、ご両親が居ないらしいじゃない。"

"ええ、...まだ小さいのに、可哀想ねえ。"









「…………じゃあ私のうちで暮らそうよ！」


「いいんズラか！？」


「うん。だいじょうぶ。私も一人だから寂しいと思ってたの」



「都会って怖い妖怪たちがたくさんいて怖かったズラ…………。でもっ、Aちゃんみてえなもんげーやさしい女の子がいてオラ、助かったズラ！これあげるズラ！」



コマさんがくれたのは500円玉より少し大きいメダル。友達の証らしい。正直友達だと思ってくれてとても嬉しかった。





「Aちゃん、これからよろしくズラ！」



「うん、




これからよろしくね、コマさん！」







(誰もいない家に帰りたくなくて)

(公園のブランコでずっと座ってた一人ぼっちの私と君が)

(重なってみえた、なんて言えないよね)

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