幸せ、探しました。【妖怪ウォッチ】

影君・お日さま少女 ページ20

「ご、ごめんね。大丈夫...？」

「え、う、うん、だい、じょうぶ」


ぶつかったはずみで教科書やノートが散乱している、けどぼやけてよく見えない。

何で僕はよく前を見てなかったんだろう、しかも彼女とぶつかってしまうなんて！

「神田さんも、だ、大丈夫だった...？」

A「う、うん」

とりあえず、散乱した教科書を拾わないと。そう思ってメガネをかけ直す。...あ。




「メガネが...」

ない。手探りで周りを漁るけれど、ぼやけていてあまりよく見えない。

早く探さないと、授業に遅れるし、彼女に迷惑をかけてしまう。


どこだろう。どこだろう。


前を向けない。だって神田さんが目の前にいるから。

きっと僕は恥ずかしい姿を神田さんに見せている。目が悪いのが唯一の救いだ。まあそれのせいでメガネが見つからないんだけど。

(ど、どこぉ...)

もう恥ずかしさで顔から火がでそうだ。何故か視界がぼやけてるのに神田さんの顔がよく見える...。







気がつくのに時間はかからなかった。神田さんとの距離が近い。

「わあっ！！」

A「きゃっ」

うつむいた僕の顔の前にかがみこむようにして、メガネをかけてくれたんだ。

って事は今距離が近かった...！！

ばくばくいう心臓を押さえるようにかきあつめた教科書を胸の前で押さえる。

A「あ、ごめんね。驚かせちゃったね...」

今絶対顔が赤い。心臓の音がなりやまない。目を合わせられない。

A「フレーム、曲がってなければいいんだけど...」

そういってへにゃりと下手に笑う姿が、笑顔がきれいだった。



そしてじゃあねといって立ち上がって彼女は行ってしまった。



廊下にいるのは僕一人。緩みきった頬を手で押さえる。



日陰のような僕。日だまりみたいな彼女。



そんな彼女のことが好きなのかもしれない。









(日影君、大丈夫かなあ...)

(Aちゃーん！！早くしないと遅れちゃうよーー！！)

(はーい！！今いくーーー！！)









******


一瞬の気の迷いやったんや...(´・ω・`)


あ、今週からテストがあるので更新が難しいです

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