続 ページ10
続
『 闇より出でて闇より黒く その穢れを禊ぎ祓え 』
暫く車に揺られ着いた先は暗い森の中。
その先にある、今回の依頼先である廃屋に立ち入り帳を下ろせばより一層の暗闇が広がる。
少し、不穏な空気を感じて辺りを見回す。
依頼書と食い違う 強い呪力を肌に感じたのだ。一瞬の微かなものだったから、断定はできないけど。
一応周囲に警戒する必要がありそう。
家「うわー、暗い。やな感じ」
夏「硝子は私たちから離れないようにね」
家入ちゃんを気遣い、夏油くんがそう声をかけた。
五条くんは表向きには何も言わずとも、
家入ちゃんから離れずに居る。
生徒の暖かな様子に少しほのぼのしながらも、私は後回しにしていた彼女への説明を始める。
『そういえば、さっきの特別って話だけど、今日は家入ちゃんにも低級呪霊を祓ってもらうよ。教えた護身術の実践ね』
家入ちゃんに呪具を手渡せば、彼女は少し嫌な顔をした。
家「でも、やばかったら助けてねセンセ」
『勿論。目を離さないから安心して』
そして、私たちは廃屋の中へと足を踏み入れたのだった。
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作者名:あまね | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/easye1/
作成日時:2023年9月9日 21時