蒼の君【高専五条悟】 (ページ9)

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『おはよう、1年ちゃんたち揃ってるね』

今日は私が引率の任務の日。
事前に指定をしていた場所に到着すれば、夏油くんと五条くん、硝子ちゃんは既にお揃いのようだ。

挨拶を返してくれる2人とは反対に、私の姿が見えれば、気だるげそうに柱にもたれていた五条くんが、私に突っかかってくる。

五「遅せぇよ。俺は時間までに来たってのに」

夏「私が君の部屋まで起こしに行ったからね」

家「夏油いなかったら五条だって遅刻だったでしょ」

『ごめんね、急いで来たんだけど。…まだ集合時間の2分前だ。セーフ』

腕時計をみてそういえば、生徒は呆れた顔を向けてくる

五「大人のくせに情けねぇ」

『大人は忙しいんだよーだ』

五条くんの言葉を交わせば、
何か言いたそうな夏油くんに目を向ける。

夏「今日は硝子も一緒なんですね」

『そう。今まで通り私が引率に着ける時のみ家入ちゃんも任務参加が続行かなぁ。今日は少し特別だけど』

家「特別？」

私と言葉を問い返す家入ちゃんに
説明は後でする、と付け足した。

『この依頼書の通りなら最強くんペアだけでも余裕な感じだし。心配はしないでドーンと祓いに行こっか』

反転術式で他人を治癒できる家入硝子は重宝され、
任務への参加はほぼ認められない。

だとしても経験を積むことは大切だ。
今までは、現場に慣れるためという名目で、彼女を任務に同行させることはあった。

特別、というのは。

今日は彼女にも呪霊を祓ってもらう事。
自分の身を自分で守るすべを知らないと、いざと言う時困るのは彼女本人だ。

そんな考えの元、上層部への意見提示を行い、話し合いの末。今日の任務の機会が認められたのだ。

私は、高専の保管庫から布に包んで、ケースに入れて持ち出した呪具を抱え直した。

用意した補佐官の車に乗りこみ、私たちは任務先へと向かったのだった。