蒼の君【高専五条悟】 (ページ15)

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続ページ15

続

それぞれ頼んだものを平らげた後、ちゃっかりデザートも頼む彼らに、胃袋どうなってんのよと再度驚いてしまった。

朝ご飯2回戦目＋スイーツは凄い。
成長期って本当にすごいね。

少し気になったのが、家入ちゃんがせんせーに1口あげる〜と自身のミニアイスをスプーンですくって私の口に近づけた時。

私も貰う気満々で大口を開ければ、何故か五条くんによって、家入ちゃんの手が止められ。

彼の食べていたパフェのひと口が

私の口に入れられていた謎行動。

家「何してんの五条」

家入ちゃんは笑いながらそう言い、
夏油くんは、俯いた五条くんの背中に手を添えた。

『あっま、美味し〜』

口に入ったものを反射的に食べてしまえば、甘いクリームの味が広がった。

いきなりの行動にびっくりしたが、五条くんはこういうの大丈夫な人なんだ、なんて。
私の中での彼の人格像が少し変わった瞬間でもあった。

そうと分かれば、からかい半分に調子乗って声をかける。

『五条くんやっぱりそんな大きいパフェ1人で食べきれないんでしょ。もー1口ちょうだい』

だが五条くんからの返事はない。俯いたままだ。

『あれ。どうしたの』

家「あーあ、シャンとしなって」

ニヤニヤ顔で五条くんのことを肘で突く家入ちゃん。

夏「悟？」

夏油くんは耳打ちで五条くんに何かを話す。
口元が手で隠され、読み取れなかった。

五「…、便所」

突然立ち上がったと思ったら、
顔を合わせず御手洗の方へ向かってしまった。

家「逃げたな」

夏「逃げたね」

『なになに、本当にどうしたの？』

彼の白い髪に、白っぽい肌にはとてもよく目立った。

行き際に見えた、

真っ赤に染った彼の耳。赤らんだ頬。

気付かないふりをして、残った2人に問えば、2人ともはぐらかして答えてはくれなかった。

さっきの行動で新しく作られた、私の中での彼の人格像に疑問が生まれる。

さっきの行動は俗に言う関節キス

赤らんだ頬と耳は照れ。慣れてはいない様子を表す。

え、なになに。なんて、
分かってるけど、分からないふりをしたくなる。

もしかしたら、と考えてしまうと。
次第に顔が暑くなるのを感じた。

それを隠すように、ケータイを開いて任務確認するようにメールを見る、フリをして深く俯いた。

でも開いていたのは任務用ではなく、
プライベートのケータイで。

さっきの五条くんの写真に余計に顔が熱くなったのは内緒の話。