女の子ですが！ (ページ5)

今日:2 hit、昨日:25 hit、合計:73,180 hit

kawaii！ページ5

＞ you

優「お、Aちゃんその髪型久しぶりじゃない？」

『ん？』

猪「あー、それなんだっけ…2つだから、」

作「ツイン、テール？じゃない？」

別に用意してもらった楽屋で着替え終わって戻るなり、テーブルのお菓子に手を出していた優斗たちに声をかけられて盛り上がる楽屋。

そう、今日はとある歌番組にお呼ばれしてもらったのだが、なんとヘアセットが耳のうしろでゆるく結った、いわゆるツインテール。
今まで中々することがなかったから、なんかくすぐったい。

『もうすぐ20歳になるくせにって？』

猪「えー、まだイケるだろ」

優「うん。可愛い」

『…うーわ。今からアイドルするのにファン以外の女の子に“可愛い”とか言うんだ優斗は』

優「は！！Aちゃんはいいでしょ！？」

作「高橋さん…ッ！？」

猪「アイドル意識が…」

優「お前らも可愛いって思ってんだろ！！」

パフォーマンス直前の“可愛い”は東的にはアウトです。

…なーんてね、普通に嬉しいけど。
ワイワイしてる3人は放っておいて、個包装のチョコレートだけもらってから涼ちゃんと瑞稀くんのとこに駆け込んだ。

涼「あれ、なんかあずの衣装俺らのよりちょっとひらひら～ってしてるね」

『うそ、わ、ほんとだ』

瑞「へえ、いいじゃん」

『…思ってる？』

瑞「なんで嘘つくんだよ」

今日の衣装は、先輩から下りてきた上下デニムのやつ。
うーん、たしかに比べてみれば、みんなのはメンズで私のはレディースって感じ。

間違ってはないんだけど…まぁ、私の分の衣装は足りてなくて特注だししょうがないか。

『んー。今日はみんなとお揃いだって思ってたのに』

涼「お揃いがいいの？」

『私のだけお下がりなくて、別に作ってもらうこと多いじゃん。なんか寂しい』

涼「あー、たしかに。Aって感じがして俺は好きだけど」

瑞「…俺らのも微妙に違うし、あずまのも誤差だよ誤差」

涼「ね。同じデニムだし？」

『…！』

ぼやく私に対する2人の反応が優しくて、思わず笑いが零れる。

それに一瞬ムッとした瑞稀くん。励ましてやったのに…なんて思ってそうな顔、分かりやすいなぁ。

『瑞稀くん可愛い』

瑞「ハ…？？？」

優「Aちゃんも言ってんじゃん！！！」

.