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シンメも伊達じゃない ページ40






優「なんで楽屋来なかったのAちゃん!!!」

『うわっ、びっくりした』




その夜。一番に電話をかけて、話をしてきたのは優斗だった。

…とは言っても、優斗たちの舞台と私のドラマ撮影が始まってから、会えない日はほぼ毎日ほんとに通話してるから、当たり前といえば当たり前だけど。




『なにもう、仕事だって言ったよね?』

優「言ってた」

『私だって行きたかったけど我慢したんだよ』

優「でもそれだけじゃないでしょ?」

『…んん?』

優「仕事あるからってだけじゃないだろってこと」




一瞬言葉に詰まる。うちの最年長は変なところで鋭いから。




『なんでそう思うの、優斗は』

優「だーーーって!俺らのこと大好きなAちゃんが来ないわけない」

『ええ〜…なにそれ』

優「無理矢理時間空けてでも来るでしょ?」

『仕事はちゃんとする』

優「…ふは、そっか」




静かに笑われた。
言ってることは軽いくせに、笑い声からは普段見せない最年長らしい顔が浮かぶ。なんでも分かってるぞって言われてるみたいで、なんだか少し悔しい。

なんて返そうか思い浮かばない間、ほんの数秒お互い無言になって、それからまた優斗は続けた。




優「俺もAちゃんのこと、すごい好き」

『…!』

優「あ。もちろんメンバーとしてね!?」

『や…分かってるけど』

優「ん。瑞稀くんも橋本さんも、ガリさんも作ちゃんも、そう。ほんとに分かってる?」

『…んー、たぶん』

優「だからさ〜、俺らからすると少年たちの楽屋もステージ上もなんか寂しいんだよね。楽屋とか5人一緒なのに…Aちゃんいないと“HiHi Jets”ってなんか足りないって思う」




「6人でいたい理由って、それじゃAちゃんの中で成立しない?」

電話口でも伝わるいつもの真っすぐな言葉、きっと眼差しも真っすぐなのが想像できる。…さすが、私のシンメだなぁ、なんて。




優「Aちゃんが大好きな俺が言ってるんだから、マジでそろそろ信じて」

『ぐ…なんか今日の優斗、ずっと自信満々』

優「ここまでハッキリ言わないと分かんないからな、うちの“メンバー”は」

『……その言い方ずるいな、ほんとに』


.

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美紀(プロフ) - 初めまして瑞稀くんと涼君と優斗君寄りのオール担当です最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年8月27日 14時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:七見 | 作成日時:2021年8月4日 2時

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