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「"すぐに終わりますか"、か。それは君達次第とも言えるな」
私達次第って…。
「ねぇA、今の本気にしてんの？」
「少なくとも私には"心当たり"がある。ただそれだけ」
突っかかってきた唯月に冷たく返す。振り向くことはしなかったけれど、唯月が不機嫌そうに鼻を鳴らすのが聞こえて、溜息を吐いた。
「いやいやどう考えても冗談だろ！あーあ、こんなことなら家で寝ときゃあよかった」
「アホらし。帰るぞ」
甲斐が立ち上がって教室を出ようとする。けれど先程までみんなが言っていた通り、ドアは開かない。
「扉は開かないよ。特殊な鍵を、掛けたから」
「──さっきから訳わかんねぇことばっか言いやがって…さっさとドア開けろ！！」
甲斐はずかずかと先生に詰め寄って、その襟元を掴んだ。しかし先生は甲斐の腕を掴むと、あっという間に教卓に押し倒す。そして甲斐のポケットを漁り、ぎらりと光るバタフライナイフを取り出した。
「こんな物騒なもん持ってきちゃダメだろ。没収だ」
「てんめぇ…！！」
怒り心頭の甲斐が唸った。それを見た石倉、須永、中尾が先生に掛かっていく。けれど先生は誰からも攻撃を受けることなく、全員を倒してしまった。
「ぶっきーって雑魚キャラじゃなかったんだ…」
「こう見えても昔はアクション俳優を目指していたんだ」
本気で言ってるのかジョークなのか分からないけど、とても素人とは思えない動きだった。
「調子乗ってんじゃねぇ…ッ！」
甲斐が殴り掛かる。まだ懲りていないのか、と少し呆れた。やっぱり敵わなかった甲斐は今度は床に倒される。
「調子に乗ってるのはお前の方だろ」
先生は淡々と言いながら、バタフライナイフを甲斐の顔の真横に突き刺した。教室中がどよめく。
「うーん…どうやらまだ、状況を飲み込めていないようだなぁ──なら、これでどうだ」
先生が腕時計に触れる。瞬間、爆音が響き、地面が揺れだした。そう、それこそ爆発でも起きたかのような衝撃だった。私は驚きで声も出ず、その場でできたことといえば耳を塞ぐことくらいだった。
「ロックを解除した。外に出られるよ」
パソコンを操作すると、先生はそう言った。廊下に出ると、そこにはさっきまで人が歩いていたはずの面影はなく、瓦礫の山があるだけだった。天井に配線されていたコードが千切れ、バチバチと火花を散らしている。
いや…規模が大きすぎるでしょ…。突然の非現実に唖然とするしかなかった。
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ここここ - 私もサ読み君が大好きなので、読んでいて思わず笑みがこぼれそうです (2019年2月11日 20時) (
レス) id: a0edfdd1ef (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 胎児????さん» コメントありがとうございます^^そんな風に言って頂ける程の文ではありませんが、大変嬉しいです…！最近客観的に自分の作品を見るということが難しかったので、他の方にそう言って頂けるのはとても励みになります！これからの展開もぜひ見守って頂けたらなと思います。 (2019年2月9日 17時) (レス) id: d2c549795f (このIDを非表示/違反報告)
胎児????(プロフ) - コメント失礼します。本当はコメントは控えよう！と思って見ていたのですがあまりの素晴らしさにコメントを書かずにはいられませんでした。お話の進め方や書き方がとてもお上手で読みやすいです。これから里見くんとの関係がどう変化していくのかとても楽しみです。 (2019年2月8日 19時) (レス) id: 8684af6c84 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - ソラさん» コメントありがとうございます^^次のお話でもっと里見くんとの関係を掘り下げていく予定なので、お楽しみ頂けたら幸いです…！ (2019年2月8日 19時) (レス) id: d2c549795f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 里見くんとの和解というか、優しい展開になっていくのをゆっくり見守りたいです。かっこいい。 (2019年2月8日 5時) (レス) id: 06b27bfe9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2019年1月27日 22時
