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低い轟音と共に、ロッカー側の天井が崩れ落ちる。辺りに土煙が舞って、やっと何が起こったのか理解する。
「爆弾……」
「お前ら、これがあるってこと忘れるな」
起き上がった先生が、腕時計を指しながら言う。
「汚ぇぞ…！」
「集団で襲い掛かっときながらよく言うよ」
静まり返った教室で、先生が笑みを浮かべながら「さて、どうしよっか」と軽く尋ねる。
「そんなに殺してぇならよ…茅野をやれよ！！なぁ！そうだろ？答えを外したのはコイツなんだから！」
「……は？」
「なぁ茅野…お前が死ねよ…！」
石倉の叫びに、思わず声がこぼれた。死ね、って…なにそれ。なんでそんなこと、他人に言えるんだろう。誰かが死ぬのは、とても辛くて、怖いことなのに。ふと頭に浮かんだのは、どこまでも真っ白な病室。ベッドに横たわる、痩せ細った身体。
「どうしてそんなことが、言えるの」
声が震える。息がしづらくて、今にも止まってしまいそう。
「…あんた達の言う通りにさくらが答えてたとしても、どの道不正解だった。こうなることは、避けられなかった…。だからこれは、さくらの責任じゃない」
「はぁ！？そんなこと知るか！じゃあA、お前が茅野の代わりになれよ！！」
矛先が、私に向けられる。刺すような視線が私を貫く。けれどそれは私には痛くも痒くもないことだ。寧ろやっと念願が叶うとすら思った。
「──それがいいかもね」
「A…？」
「皆、死にたくないんだもんね。なら、丁度いいんじゃない。私を殺せば？」
一歩前に踏み出て、先生の真っ直ぐ見つめる。先生は周りを見回して、静かに言う。
「お前ら、何も言うことはないのか？Aが死ぬことで今のこの状況が終わるなら、誰が死んだって構わないのか？」
静寂に包まれた教室。誰もが黙していると、先生が突然、笑い出す。狂気さえ感じさせる笑い声だ。
「お前ら、揃いも揃ってクズだなぁ！！自分が助かれば、他人はどうなっても構わない…イカれてるねぇ。どうしてそんな、貧しい考えが生まれるのか！モラルの欠如、アイデンティティの拡散、要は中身がからっぽなんだよ！」
中身がからっぽ、か。…先生は間違ったことは言ってない。本当にその通りだと思う。でも皆、認めたくないから反発する。
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ここここ - 私もサ読み君が大好きなので、読んでいて思わず笑みがこぼれそうです (2019年2月11日 20時) (
レス) id: a0edfdd1ef (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 胎児????さん» コメントありがとうございます^^そんな風に言って頂ける程の文ではありませんが、大変嬉しいです…！最近客観的に自分の作品を見るということが難しかったので、他の方にそう言って頂けるのはとても励みになります！これからの展開もぜひ見守って頂けたらなと思います。 (2019年2月9日 17時) (レス) id: d2c549795f (このIDを非表示/違反報告)
胎児????(プロフ) - コメント失礼します。本当はコメントは控えよう！と思って見ていたのですがあまりの素晴らしさにコメントを書かずにはいられませんでした。お話の進め方や書き方がとてもお上手で読みやすいです。これから里見くんとの関係がどう変化していくのかとても楽しみです。 (2019年2月8日 19時) (レス) id: 8684af6c84 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - ソラさん» コメントありがとうございます^^次のお話でもっと里見くんとの関係を掘り下げていく予定なので、お楽しみ頂けたら幸いです…！ (2019年2月8日 19時) (レス) id: d2c549795f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 里見くんとの和解というか、優しい展開になっていくのをゆっくり見守りたいです。かっこいい。 (2019年2月8日 5時) (レス) id: 06b27bfe9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2019年1月27日 22時
