【和/泉/三/月】3日後の行方【ア/イ/ナ/ナ】 (ページ42)

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嫌だった授業終わり、気分転換にトイレに行った。

そして個室から出ようとしたところ、女の子達の声が聞こえた。化粧直しでもしているのだろうか、楽しそうな声色だ。アイドルの話をしていたので多分私の友達だった。私も混ざりたいと、意気揚々とドアの鍵に手をかける。

「そういえば、Aちゃんってさぁ」

……ん？
私の話だろうか、気になって手を止める。頭上の蛍光灯がチカチカと点滅した。なんだか嫌な予感がした。

「なんで課題出さないんだろうね」

アイドルの話の雰囲気から一変、低くて小さい声に変わる。

「ね、あの子やっぱ何か変、っていうか……」

「あんま関わりたくない……」

　……鍵は開けられなかった。聞いてしまったから。彼女たちのの苦笑いが聞こえる。私って、そんなふうに思われていたのか。急なことに頭がついていかなかった。だって、今まで仲良くしてたじゃないか。たくさん遊んでたのに。

　何分か待って個室を出ると、鏡には酷く疲れた顔をした私がいた。無理矢理笑顔を作ってみても、疲れが取れていない。頭を抱えた。

「あれれ……」

　口角だけ上がった、怖い顔をした私。
　ふと、考えてみる。なんのために私は生きているのだろう。将来の夢は？生きていて楽しいことは？人を喜ばせることができているのか？

　先生にも課題の件で迷惑をかけた、友達にも嫌われている。そして、三月も怒らせてしまった。私はなんで生きているのだろう。酸素を二酸化炭素に変えるだけの、ただの廃棄物じゃないのか？誰かのためにとか、なんの役にもたっていない。必要とされていないし、私を好いている人なんているのだろうか。

考えれば考えるほど鬱になってくる。光のない自分の目を見つめると、涙が自然にこぼれてきた。