君に好きって言いたい。【茅ヶ崎至】 (ページ4)

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Aを困らせたくないって思うけど、こういうやり取りが楽しかったりする。情けないほどにメロメロで、ベタ惚れなんだ。それにしても本当に可愛いな、可愛すぎて仕事行きたくないもんな。

少々呆れつつ、ピアスをつけているAにハッとする。ちょっと待ってて、と寝室にある物を取りに行く。

『なーに』

「ちょい我慢してて。」

シュッと自分の手首にいつもより多めに香水を振りかけ、Aの首筋に撫でるようにつける。びくっと肩を揺らしたAがくすぐったそうに顔をしかめた。自分でできるんだけど…と拗ねたように言うけど、こういうのは俺が付けた方が萌えるんだよね。

「はい、お揃い。」

『…自分の香水じゃないから変な感じ。』

「そ？俺は結構好き。」

『自分の匂いだからでしょ～？もう、やだやだ。独占欲強い男って。』

「え～嫌いになった？」

『ならない～』

「でしょ。」

ぎゅうっと小さな体を抱きしめて、すんと鼻をすする。俺の香水の匂いと、Aが使っているシャンプーの香りが混ざる。あ～いい。Aの周りの男なら、これが男物の香水ってことくらい気づくだろう。

「はぁ、可愛い。可愛すぎてキレそう。」

『やめてよ。…じゃあ、いってきます。至くんも早く準備しなね？』

「は～い。連絡忘れずにね。」

『はいはい。』

鬱陶しそうな顔をしてる。そんな顔も素晴らしく可愛くて、いってらっしゃいのキスを贈る。今日も可愛い可愛いAが誰からも狙われませんように。

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