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あの合コンから約一週間。言われた通り、美咲から連絡が来てご飯に誘われた。あんまり行く気はなかったが、美咲も美咲であの時の合コンでは何もなかったらしく珍しく落ち込んでいたから、励ましてあげようとも思った。


けど。



「まさかAに先を越されるとはねぇ。」


『ニヤニヤしながら足突いてくるのやめてよ!』


「いやぁ、だってさぁ……」



案外そこまで落ち込んでいるようには見えなかった。むしろ、ニヤニヤと楽しそうに私をからかう気満々だ。


あの時は、その場しのぎで付き合ってるって言っちゃったけど…よくよく考えてみればこのまま嘘つき続けるのもよくない気がする。


でも、なんて言えばいいんだろう。本当は付き合ってないんだよねって言えばいいのか。でも、尚更嘘をついた意味がわからないって言われそうだし、何より帰りたくて嘘ついたなんて言えないや。



「Aが彼氏いるのって、四季くんぶりだよね。」


『っ………う、うん。そうだね。』


「連絡取ってるの?」


『取ってるわけないでしょ…』



その名前を聞いて、思わず身構えてしまう。あんまりいい思い出がないのだ。話を変えようと、合コンの話をすれば、やっぱり美咲は落ち込んでいたようでその話をした途端愚痴が止まらなかった。



「…やっぱり、男ってどうしようもないわよ。」


『美咲、飲み過ぎ。』


「飲まないとやっていけないのぉ!」


『職場とかにはいないの?』


「…いないよ。うち、アパレルメーカーだから女性社員の方が多いの。」


『そっかぁ…』


「…私も、茅ヶ崎さんみたいに優しそうでイケメンでお金持ってる彼氏ほしいよぉ〜〜〜〜いいなぁ、A…」


『……………』






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作者名:しあ | 作成日時:2019年6月27日 22時

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