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キラキラとした目を茅ヶ崎さんへ向けた美咲は、誰がどう見ても茅ヶ崎さんに好意を寄せているようにしか見えなかった。


高校の時から美咲は面食いで、付き合う彼氏もイケメンばっかりだったのを思い出す。美咲は可愛いから、そういうのも許されていたんだろうけど。


相手は会社の先輩だ。……なんでだろう。なんか、あんまり見たくないかもしれない。


茅ヶ崎さんはというと、外面スイッチが入ったのか私にはあんまり見せない王子様スマイルのようなものを浮かべている。



「Aちゃん、俺たち戻ろうか…?」


『…え、あ…でも、美咲は…』


「美咲ちゃん、Aちゃんの先輩に夢中みたいだし……」


『そ、そうですね………大丈夫かな。(先輩が…)』


「茅ヶ崎さんっ、よかったらこの後_____」


「“A”。」


『へ、』



私を下の名前で呼んだのは、榎本さんでも、美咲でもなく___________



「俺がいるのに合コンなんてきちゃったの?」


『!?!?!?!?』


「え!?…A、どういうこと!?」


『(私が聞きたい!!!!)』


「同じ職場なのは事実だけど、実は俺、“A”の彼氏でもあるんだ。ね?」



甘い笑顔を私に向けた茅ヶ崎さんにぞわりと全身に鳥肌が立つ。こんな顔、私に向けたことないくせに!!!!!



『(何言ってるんですか、先輩!)』


「(いいから、話合わせろ。)」


『(彼氏って、何がどうなって………)』


「(いいから!)」



※二人は脳内で会話をしています。



『…ご、ごめん。美咲、黙ってたんだけど……実は彼氏いて……それが、この人なんだ。』


「う、嘘でしょ…!?Aがこんなイケメンと…?ていうか、社内恋愛ってアリなの?」


「そこは、うまくやってるから。だから、今日のことは内緒にしてくれたら嬉しいな?」


「は、はい………」






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作者名:しあ | 作成日時:2019年6月27日 22時

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