検索窓
今日:4 hit、昨日:9 hit、合計:101,029 hit

○10 ページ11








(貴女side)




山積みの仕事を全て片付けて、時間は定時ギリギリ。今日そこは残業回避だ!そう思ってPCをシャットダウンしようとしたその時。課長から、書類の不備を伝えられ泣く泣く残業。結局今週ずっと残業だった…!



「弓原ちゃん、また残業?」


『…あ…はい。お疲れ様です。』


「手伝おうか?」



同じ部署の先輩が声をかけてくれた。けど、私この人苦手なんだよなぁ。チャラい系というか、毎回飲み会では私の隣に来てやたら絡んでくるし、女性社員に見境なく声をかけているのもよく知っている。


一部の女性社員からはモテているらしいが、大多数の人は苦手だと思うことが多いだろう。


私はこの手のタイプの男はかなり苦手だ。あんまり関わりたくないなって思ってしまう。



『大丈夫ですよ。そこまで量ないですし。』


「でも、今日金曜じゃん。早く帰れた方がいいっしょ?二人でやった方が早いって。」


『いや、本当に大丈夫なんで。』


「遠慮しなくていいのに!」


『(遠慮じゃないんだが)』



ここでガツンと言えればいいんだけど、相手は一応先輩だし、ここで雰囲気悪くしたくないしなあ。へらりと笑って、この人からどう回避しようか考えていたら、ふわりとコーヒーの香りが鼻腔をくすぐった。



「弓原、コーヒー淹れたけど飲む?」


『先輩…!飲みます!』


「ん。」


『わーい!』


「残業なら俺が一緒に残るから大丈夫だよ。」


『え?私別に一人で…』


「ね?」


『…あっ、はい。』



にっこりと爽やかに笑った茅ヶ崎さんに、「結局お前かよ。」と軽く舌打ちをして、その先輩はオフィスから出て行ってしまった。あちゃー…なんか、やらかしちゃったかな。






○11→←●9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
234人がお気に入り
設定タグ:A3! , 茅ヶ崎至
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しあ | 作成日時:2019年6月27日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。