警視庁刑事部第4機動捜査隊の404には女性警官がいるらしい。Part7

猫 ページ9

倉田「倉田……靖典と言います……3月に会社を退職したんですけど、退職金詐欺にあって……そこで前から借りてたここに寝泊まりするようになって……あっ、きんぴら！」



スーツ姿になったジュリさんが猫を抱えて戻ってきた。



ジュリ「トランクルームに住むのは違法。猫を飼うのも違法だと承知しておりますが、ここでの私は弁護士ではなくコスプレイヤージュリ__」


志摩「前置きは良いです。2人の関係は？」


倉田「きんぴらが病気になった時通りがかったジュリさんが見つけてくれて、獣医に連れてってくれたんです。」


ジュリ「猫は正義です。」


「分かります。」



私とジュリさんは固く握手をした。


I'm猫派。
猫isジャスティス。



伊吹「俺は犬派ー」


倉田「関係と言ってもそれだけで。」


ジュリ「今日はきんぴらがドアの前にいたから管理人のいる時間に見つかっちゃまずいと思って私の部屋に避難させました。倉田さんの猫だと思ってた。」


倉田「ケンさんに自分の事は誰にも言うなって……」



ケンさん……



志摩「隣の人はケンさんっていう名前なんですね？」


倉田「高倉健のケンだって。」


伊吹「本名のやついないのかい！」


「いや、そこは、本名のやつおらへんのかい！だから。」


伊吹「本場の関西人こわーい……」


倉田「きんぴらが子猫の頃、死にかけてたのを拾ったって言ってました。よくそこの堤防で仲良く日向ぼっこを……」


ジュリ「お前、飼い主が死んじゃったから、部屋の前にいたのか……」



救ってあげたい……可愛い……

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