ビル ページ12
伊吹「高いな。」
私達は香坂さんのビルにやって来た。
いつぶりだろうか……
かれこれ数年は来ていない。
九重「ここで酒を飲んでいた香坂は深夜の0時頃非常階段を降りた。」
陣馬「やれやれ……!飲んだあとの親父をこき使うなよ!」
階段を上がってきた陣馬さん。
九重「下りますよ。」
伊吹「おしよっし。陣馬さん下りるよ。」
陣馬「なんでだ!!」
そりゃそうなるわな。
九重「司法解剖の結果、陥没骨折はなく脳挫傷は見られない。頭蓋骨には放射状の亀裂骨折のみ。つまり被害者は屋上など高所からの転落ではなく、低い場所からの転落死だった。」
伊吹「ここで足を滑らしたのか。」
九重「このあたりですか。」
九ちゃんが香坂さんが倒れていた近くに立つ
「うん。そう。そこから………………ごめん。」
涙が出てきそうになるのを必死に止める。
伊吹「山本。」
伊吹が私の背中を摩ってくれるけど、余計泣いてしまいそうだ。
陣馬「手すりから落下時の指紋も取れた。現場に矛盾はない。間違いなく事故だ。」
「私も……それには異論ないです。」
解剖の結果はもちろん信じている。
だってあの、みこっちゃんがやってくれたんだから。
九重「頭頂部を打撲しての急性硬膜下血腫による死亡。人って、この高さでも死ぬんですね。」
陣馬「打ちどころが悪くなきゃ、あるいは酔ってなかったら助かったかもな。」
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作者名:みく | 作成日時:2020年9月3日 19時