オキザリス〜決してあなたを捨てない (ページ30)

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丈一郎side

「っ丈くん。風雅お願い」

一瞬戸惑ってしまった頭を大橋の声で意識が戻ってきた

風雅の動きを止めるように抱きしめて、暴れる風雅から義足を奪う

新しいはずの義足には、もう傷がついてきて胸が痛くなった

風雅は未だに涙をこぼしながら、「やだやだ」と繰り返してきた

風「っは、、、離してっ！、、、ふっ、、、っ！や、」

、、、、初めて見た、風雅のこんな表情
なんでこんなことに、、、

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和也side

風雅を丈くんに任せて、俺はすぐにみっちーの傍によりしゃがみ込んだ

和「みっちー？みっちー、」

駿「ひうっ、.....！ｸﾞｽｯ、ﾊｧﾊｧﾊｧ、はっ、、はぁっ」

和「しゅんー？１回目開けてくれる？
わかる？俺、和也、はっすんだよー笑」

壁の方に固まって耳を塞いで、ギュッと目を瞑るしゅん
肩を叩くとビクッと大袈裟に体を震わせ、余計に呼吸が早くなる

駿「はっ、ﾊｧﾊｧﾊｧ、､ﾊｧ、、ﾋｭッ、おお、はし、ﾊｧﾊｧﾊｧ、、ﾋｭﾋｭｯｯｯｯく」

和「大丈夫、大丈夫、ゆっくり吐いてな
今はゆっくり呼吸することだけ考えな、ね、」

、、過呼吸なんて、久しぶりだな

弱弱しくも大きく肩を息をする駿を、安心されるように抱きしめて背中を摩る俺

、、、きっと、風雅に突き飛ばされたか、風雅の行動自体に、怯えて、思い出しちゃったんだろうな

駿「はぁっ、、か、、、っ、や」

和「お、わかった？偉いね、ちゃんと息吐こうな
すぐ楽になるからね」

駿「っ、ひっ、、、はあっ、、はっ、、ふ、、」

精神科医の俺がしっかりしないでどうするんだ

そういう意思で必死に息を吸おうとしている駿に声をかけた

ようやく落ち着いてきた部屋は、妙に静かだった

駿は落ち着いてきたと思ったら意識を失ってしまった

いつも通りの部屋に連れていくと、大吾が状況を察していてたみたいで、布団が敷いてあった

和「大吾、ありがとう」

大「うんん、俺みっちー見てるから、はっすんは丈くんとお願いね
、、、もしもの場合は覚悟してるから」

そう言って大吾は寝かしたみっちーから義足をそっととった

和「うん、、、みっちーのことよろしくな」

俺は大吾にみっちーを託して、風雅の所へ向かった