オキザリス〜決してあなたを捨てない (ページ26)

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・斗亜ページ26

斗亜はな、生まれた時から耳が聞こえなかった

生まれてすぐはちゃんと優しかった母も年齢が上がるにつれて、聞こえない俺に腹がたって叩いてくるようになったんだ

「お前なんて産まなきゃよかった」

それだけは毎回聞き取れた

聞き取れたというより状況で？って言うのかなぁ

自分の声も聞こえないから最初の方は喋れなかった

いや喋らなかった。自分が言葉を発する度に父が殴ってくる。俺の声は好きじゃないんだって

補聴器？補聴器なんてものはうちでは存在しない

ひたすら自分でなにを喋っているか口の動きで読み取るしか無かった

学校でも、笑われて聞こえないことを利用して人の悪口を言っているやつばっかだった

こんな世界やでしょ笑

何も聞こえないのに目の前にいる人の表情は毎回怒っている

それが嫌で嫌でしょうがなかった

１回自分で必死に集めたお金で補聴器を買ってもらったことがある

けど、それもすぐに壊された

お母さんには補聴器をつけた瞬間耳を引っ張られて外される

クラスの人にも虐められてるうちに取れちゃうんだ

そのおかげで耳は炎症を起こして、今でも時々痛くなる

それからすぐ俺はこの施設に前に捨てられた

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斗「まぁー、今は幸せだからもう全然大丈夫だけどね！」

彪「斗亜はすぐ性格変わったんもなー」

琉「俺、斗亜の性格好きだよ」

斗「え、ありがとうー」

風「それで全然聞こえるの？」

斗「うん、ある程度は聞こえるよ！
まぁー、小声で早口だったら分かりずらいけどね！」

風「・・・・じゃあそれしないようにする！」

斗「ありがとう」

彪「じゃあ次俺」