オキザリス〜決してあなたを捨てない (ページ25)

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・拓哉ページ25

俺はね、生まれた時から左手が動きづらかった

利き手は左だったんだけど、小さい頃から親が不自由なく暮らせるようにと字を書く時は右手で書けるようになった

俺の家は決して裕福だった訳じゃないけど結構幸せだった

両親も愛情かけて立派に育ててくれた

ある日までは

俺はいつも通り学校から帰ってきていつも通り玄関の扉を開ける

拓「ただいま」

ふと不信感をおぼえた

いつもなら「おかえり」

その声が聞こえてくる筈なのに今日はその返しがなかった

どうしたんだろう？

そう思って恐る恐る足を進めて、部屋の扉を開けると

拓「・・・お母さん？お父さん？弟？｣

目の前の景色に衝撃がはしってきた

そこには血だらけで床に倒れているお父さん達

当時6歳だった弟も母に抱かれて一切動かなかった

そして1番の衝撃は奥にある棚の前に犯人がいた

俺の存在に気付くと少しずつニヤニヤしながら包丁を向け歩いてきた

俺は当時8歳だったけど今でもあの表情は脳内に鮮明に残ってる

それぐらいの衝撃だった

その後のことはあんまり覚えてない

次に記憶があるのは病院のベットの上

ベットの横には沢山の人がいた

で、気づいたらこの施設に来てたって訳

もちろん親と弟は亡くなってた

俺も刺されたけど1面を取り留めたんだって

犯人は捕まった

けど、目の前の家族が殺されてたらそりゃトラウマになるよね

たまーにそのこと思い出しちゃうんだ

そしたらパニックになってその後は左手が全く動かなくなる

今は頑張ってトラウマの克服しようとしてるんだ！

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拓「これぐらいかなぁ？」

斗「俺、初めて聞いた」

風「、、、今楽しい？」

拓「もちろん楽しいよ
学校だってちゃんと行けてる
家族だっている
それに、、、、沢山の仲間がいるから」

風「そっか、、、、仲間」

斗「じゃあ次斗亜が話す」