【TXT】営業部の貴方

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恐る恐る営業部を覗くと今日も本当に忙しそう。
なんと入りづらいこと。



「すみません、あn…」


私の声なんて一瞬でかき消されるくらい沢山の人が動き回って電話をして、小走りしたり、パソコンを触ったり。

なんか総務部とは全く違う。
別の会社に来たみたいな感覚に陥る。








タッタッタッ



あ、誰か来た。

受付の近くでゴソゴソと資料を漁っている人に思い切って声をかけてみた。


「すみません、総務部の者です。営業部のチェボムギュさんから取りに来てほしい物があると聞いて伺いました。」



『え？総務部が？そんなのある訳ないでしょう、というか私達今忙しいもので、お帰り頂いても宜しいですか？』



「あ、でも直接聞いたのであるはずなんです」



『いやいや。そんな事ありません。私達は連携がきちんとしておりますので、渡すものがあればきちんと用意をしておきますから。それでは忙しいので。』



「待ってください！！！あの本当に…！」



『うるさいなぁ、ないって言ってるでしょう？仕事の邪魔です、早くかえってください』






は？あんた何言ってんだよ。営業部が忙しい忙しい言って。総務部は忙しくないとでも？
そんな言い方にとても腹が立って仕方が無かった。


だけどあの人の怒鳴り声に注目している営業部の人たちの冷たい視線に負けて何も出来ずに帰ろうとしていたその時














？？？「ちょっとちょっと、落ち着いてよ。」

『あ、ヨンジュンさん』





え？ヨンジュンさん？






YJ「はい。これだよね？ お待たせしちゃってごめん。僕が預かってたんだ。」

「あ、あ、ありがとうございます！」



YJ「全然だよ。というかうちのヤツがごめんね、失礼な事言っちゃったでしょ」

「大丈夫です…」



YJ「大丈夫ならいいけど…。わざわざ来てもらってごめんね。総務部の皆さんに宜しくね」



「はい。チェボムギュさんに宜しくお伝えください。お忙しいところ失礼しました」




YJ「あっ！ちょっと！………もう行っちゃったよ」



















「はぁ、はぁ、」

あれからダッシュで逃げてきた。
はぁーー！まさか居るなんて思わないじゃんか！
何よ！なんなのよこの展開は！






さっきのイライラなんて吹っ飛んでしまうくらいヨンジュンさんに癒して貰った気がする…。

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