前途多難【26】 ページ27
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五条くんの言葉に私の時が止まった。
ゆっくりと眠りに誘われていた体が強ばって彼の言葉を理解しようと脳みそがフルで動くが、それでも理解できない。
欲しくて堪らなかった言葉なのに、いざ聞くと何も考えられなくなるんだから、恋は厄介である。
『ご、じょ……』
「ずっと四方木しか見てねぇの気付けよ!どこに居ても何しててもお前のことばっかで、こっちは任務集中出来ねぇっつーの!」
『……ごめん』
「なのにお前は俺の気持ちも知らないでフラフラフラフラしやがって」
『……』
そこまでフラフラした覚えはないんだけど。
「―――死にそうに、なってるし」
それは否定できない。
今現在も体が痛いし、出血がおとすぎたのかぼおっとしてる。でも、五条くんの声だけはしっかり聞こえてるよ。顔も見れてるよ。
『……ぁ、の、んっ』
喋ろうとした私の口を五条くんが乱暴に塞いだ。
顔面、血が流れて酷いのに、それをお構い無しに全部舐め取ろうとする五条くんには流石に引いたけれど、でも、彼は私の体温は1ミリも残さず感じ取ろうとしている。
怖くなって彼の服を握ったら、その手を包み込んでくれる。
「……死んだら許さない」
大丈夫だよ、五条くん。
これじゃあ、死のうにも死ねないや。
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雪狐 - ぴやァァァァァァァァァァァァァこれ好きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ更新頑張ってぇぇぇぇぇぇぇぇん((Ki Mo I (2020年3月25日 5時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぱぱ - 汚い言葉を使うことを許してください ばかくそにおもろいやないかいっっ!!!! (2020年3月23日 10時) (レス) id: 84d164d6bd (このIDを非表示/違反報告)
ミコト - う、うおぉおぉお!!!!!!!続きがすごく気になる!!!!!!!更新頑張ってください!!!!!!! (2020年3月22日 2時) (レス) id: a84576bae2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:-naki- | 作成日時:2020年3月20日 21時