ep278 ページ4
結局あの一件で
黒崎室長と
秘書課の青木さんは退職し
タカっちょは 処分なしという事で
私達は、元の日常に戻り始めていた。
恋人としての関係を歩み始めた私達
忙しさですれ違いになるのは嫌だから
なんてこじつけで 半同棲状態だった
臣は 私が想像していたより
ずっと ずっと 甘かった。
臣「もう、ここに住めばいいじゃん」
「…いやぁ、そんなわけには…」
臣「A。」
突然 耳元で聞こえた声。
その後すぐに私の体は
臣の体温に包まれた。
夕食を作っていた私は
「ちょっ、臣、危ないでしょ。」
私のお腹の前で手を組んだ臣は、
私の肩に自分の顎を乗せている。
臣「ビーフシチュー？」
「…ん。」
臣「めっちゃ 良い匂い」
必死に平常心を保って、グルグルと
鍋をかき混ぜる。
火を止め、臣にお皿を取ってもらおうと、顔を後方へ向けたのだけど。
臣「やっとこっち向いた♪」
ちゅ…
一瞬の隙を突かれて、
キスをされた
「……っ///」
臣「赤くなってる 可愛い♪」
「…や、だって、こんな事、
するからでしょっ！もうっ！！
私で遊ばないでっ」
臣「ぷっ。こんな事って、いつも
もっと凄い事…してんじゃん♪」
「…だからっ、そうゆー事、
言わないのっ。」
あまりの恥ずかしさに 下を向く
臣「だって、明日からまたツアーで
大阪行ってすぐ福岡だし、しばらく
会えないよ？
ほら。こっちちゃんと見て。」
必死の抵抗も虚しく、あっさり
臣の手によって あげられた顔
ち、近すぎ…っ
少しでも 顔を近づければ
唇が重なる至近距離。
こんなに間近で見つめ合っている
私達って…
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2021年7月2日 19時
